スーツのたたみ方でシワや着崩れを防げる?持ち運ぶときのポイントや対処法も紹介

スーツのたたみ方でシワや着崩れを防げる?持ち運ぶときのポイントや対処法も紹介

ビジネス メンズ

公開日:

更新日:

シワがないスーツを格好よく着こなすことは、ビジネスの場において非常に重要なことです。しかし「スーツをきれいに管理するのが難しい…」「正しい保管方法が分からない」と感じている方も多いのではないでしょうか。ですが、スーツはたたみ方を工夫する事で、シワがつきにくく、型崩れしづらくすることが可能です。
そこで今回は、シワがつきにくいスーツのたたみ方をはじめ、シワがついたときにできる対処法、持ち運ぶ際のポイントについて紹介します。
正しいスーツのたたみ方を理解すれば、あらゆるシーンで活用できます。クライアントに好印象を与えるためにも、ぜひ本記事を参考にしてください。

スーツのたたみ方でシワやを防げる?持ち運ぶときのポイントや対処法も紹介

8-2.jpg

シワがつきにくく型崩れしないスーツのたたみ方

スーツをたたむときは、シワがつきにくく、型崩れしないたたみ方が大切です。

シワがついていると、品が感じられず、だらしない印象を与えかねません。

清潔かつきれいな状態をキープするためにも、正しいたたみ方を覚えておきましょう。

それでは、アイテムごとに手順をご紹介していきます。

パンツのたたみ方

スーツのパンツやスラックスをたたむ際は、机や床に置くとたたみやすくなります。

パンツをたたむ手順は、以下のとおりです。

  • 1 ファスナーを開ける
  • 2 折り目に合わせてパンツを重ねる
  • 3 三つ折りまたは四つ折りにする

まずは、ファスナーやボタンを外し、シワがつきにくい状態にします。次に、センタークリースと呼ばれる折り目に合わせ、パンツを重ねます。

これは、元々入っている折り目に合わせることにより、美しいシルエットを保ちながら着用できるためです。折り目を無視してたたむと、別の箇所にシワが入るため注意してください。

パンツを三つ折りにする場合は、三等分となるような位置で、裾側から中央部に向かって折りたたみます。四つ折りにする場合は、裾部分をパンツの上部に重ねて二等分し、さらにその真ん中の位置から折りたたみます。

よりコンパクトにたたみたければ、三つ折りよりも四つ折りのほうがよいでしょう。

なお、パンツをたたむときは、ポケットの中に何も入っていないか、確認することが重要です。物が入っている状態でたたむと、シワが入ったり、シミとなったりする可能性があります。

ジャケットのたたみ方

ジャケットをたたむと、シワがつかないか不安になるかもしれません。しかし、シワがつきにくいたたみ方を覚えておけば、スーツケースでの持ち運びも安心です。

ジャケットをたたむ手順は、以下のとおりです。

  • 1 ジャケットのフラップを内側に入れる
  • 2 左右それぞれ、肩部分の内側に手を入れたら、背中側を縦半分になるように合わせる
  • 3 片側の肩部分をかぶせるように裏返す
  • 4 裏返した部分を反対側の肩部分に重ねる
  • 5 二つ折りまたは四つ折りにする

ジャケットには、ポケットのふたとなる「フラップ」という部分がありますが、たたむときは内側に入れておくと、シワがつきにくいです。次に、背中合わせになるように縦半分に折りたたみます。このとき、襟を立てることで、余計な折り目が入るのを防げます。

ジャケットを裏返すときは、肩パッドがつぶれないよう、肩の縫い目に合わせて重ねてください。裏返したら裾を整えて、シワがつかないようにします。

収納する場合は、スーツケースなどの大きさに合わせ、二つ折りまたは四つ折りにしましょう。なお、折り目部分にタオルを入れると、シワがつきづらくなります。

シャツのたたみ方

シャツは生地が柔らかいため、収納方法によってはシワがつきやすいです。そのため、きれいな状態をキープできるよう、適切なたたみ方を把握しておきましょう。

シャツをたたむ手順は、以下のとおりです。

  • 1 シャツのボタンを留める
  • 2 ボタン側が下になるよう机に置く
  • 3 片側を中央部に合わさるよう縦に折る
  • 4 カフス(袖口)部分が裾を向くように袖の付け根を折る
  • 5 反対側も同じように、③と④の工程を行う
  • 6 シャツの裾部分から袖と合わせて三つ折りにする

シャツをたたむ際は、ボタンを留めておきましょう。シワを伸ばすようなイメージで折りたたむと、シワがつきにくくなります。

また、シャツにアイロンをかけるタイミングが、スーツケースなどに収納する直前の場合は、注意が必要です。アイロンがけ直後は、アイロンの蒸気が含まれて生地が柔らかい状態なので、シワになりやすいです。

アイロンをかけてから収納する場合、30分程度はハンガーにかけておき、湿気を飛ばしてから折りたたむようにしましょう。

ネクタイのたたみ方

ネクタイをたたむ際は、たたみシワがつかないよう、ふんわりとたたむのがポイントです。ネクタイのたたみ方は、以下のとおりです。

  • 1 ループにネクタイを通す
  • 2 三つ折りまたは四つ折りにする

ネクタイをたたむときは、ループにネクタイを通し、スーツケースの中でずれないようにします。このとき、ふんわりと軽く折りたたみましょう。

ジャケットやシャツに比べると、ネクタイはたたむ工程が少なく、収納スペースも取りません。そのため、出張などで数日間滞在する場合は、ネクタイを複数枚持って行き、雰囲気を変えるのもおすすめです。また、ネクタイを専用で収納できるよう、ネクタイケースも販売されています。

スーツを持ち運ぶときのポイント3選

8-3.jpg

出張でスーツを持ち運ぶ人も多いでしょう。しかし、スーツにシワやシミがあると、あまり良い印象ではありません。

ここからは、スーツをきれいな状態で持ち運ぶために、チェックすべきポイントをご紹介していきます。少しの工夫次第で、シワなくきれいに持ち運べるため、ぜひ実践してみてください。

スーツカバーやガーメントバッグを利用する

スーツを持ち運ぶときは、スーツ用のガーメントバッグに収納すると、移動時に便利かつ、きれいな状態で維持しやすいです。ガーメントバッグは、スーツなどの衣服をハンガーにかけた状態で持ち運べるため、シワや汚れがつきにくくなります。

ときには、すぐにスーツをケースから出したいのに、ほかの荷物が入っていると、開ける場所が限られることもあります。しかし、スーツカバーやガーメントバッグはすぐに使いたいものが取り出せます。

また、ガーメントバッグには、スーツケースに取り付けられるよう、ベルトが付属しているものや、書類や小物が入るスペースがあるもの、2wayタイプなど、機能性に優れたものが多いです。スーツならば、出張のことも考慮し、持ち運びがしやすく、使い勝手のよいものを選ぶとよいでしょう。

出張などの外出が多い人は、スーツ専用のスーツカバーやガーメントバッグをそろえておくと安心です。形には、手に持つタイプ・肩にかけるタイプ・リュックタイプなど、さまざまなタイプがあります。実際に使用するときのことを考えて、自分のニーズに合ったものを選ぶのがおすすめです。

バッグの1番上に収納する

スーツケースにスーツを入れる際、ほかの荷物をスーツの上に載せてしまうと、重さでシワやクセがつきやすいです。できる限りきれいな状態で運ぶためには、スーツ以外の荷物を先に収納し、最後にスーツを入れるようにしてください。

いくらシワがつきにくいたたみ方をしていても、重さがあるものを上に載せると、どうしてもシワはついてしまいます。また、詰め込む荷物の量が多いと、その分スーツが圧迫され、シワがつきやすくなります。

そのため、収納の順番にも気を配りつつ、スーツケースいっぱいに荷物を入れるのではなく、少しスペースに余裕を持たせることがポイントです。

宿泊先に到着後すぐにハンガーにかける

宿泊先についたら、まずはスーツをハンガーにかけてください。シワがつきにくいたたみ方をしていても、折りたたんだ状態が長くなるにつれ、シワが入りやすくなるためです。

スーツ専用のスーツカバーやガーメントバッグに入れていても、宿泊先ではすぐにバッグから出して、クローゼットなどに吊るすとよいです。また、スーツを取り出したときには、シワがついていないかも同時に確認しましょう。

詳細は後述しますが、シワがついていた場合は対処が必要になるため、スーツの状態を早めにチェックしておくことが重要です。

スーツにシワがついている場合の対処法

8-4.jpg

シワがつきにくいたたみ方をして持ち運んでも、スーツにシワがつかないよう、完全に防ぐことは難しいです。仮に、誰が見ても分かるほどシワがくっきりと付いているときは、そのままにせず、適切な方法でシワを取り除きましょう。

ここでは、数秒で実践できる対処法や、しっかりシワを伸ばせる方法をご紹介していきます。もしものときに慌てないよう、しっかりと対処法を把握しておくと安心です。

霧吹きスプレーでシワを伸ばす

霧吹きスプレーは、もっとも手軽にシワを伸ばせる方法です。スーツのシワ取り用スプレーを用意し、ハンガーにかけた状態のスーツに吹きかけて、しっかりと乾燥させます。

シワ取り用スプレーには、消臭や抗菌ができるタイプのものもあり、シワ・臭い・菌の対策がシワ取りと同時に行えます。数百円で販売されているものも多く、お財布にもやさしいです。

スプレーが荷物になると感じる方は、100円ショップでも手に入るスプレーボトルを利用し、詰め替えて持ち運ぶのもありです。コンパクトタイプやスリムタイプなど、場所を取らないボトルもあるので、かさばらず便利に持ち運べます。

なお、シワ取りスプレーを選ぶ際は、スーツやスラックスといった生地に対応しているか、きちんと確認しましょう。

バスルームの湿気を利用する

宿泊する部屋にバスルームがある場合、バスルームを利用してスーツのシワ伸ばす方法もあります。シャワー後のバスルームは湿気がある状態なので、浴室の蒸気を利用すると、シワを伸ばすことが可能なのです。

シャワーを利用した後、ハンガーにかけたスーツを浴室で吊るしておきます。ただし、浴室内に湿気が多い状態だと、かえってスーツが濡れてしまうため、必ず換気も一緒に行いましょう。

また、長時間湿気にさらすと、スーツにカビが発生する可能性もあるため、30分~1時間程度を目安にするとよいでしょう。バスルームから取り出したら、しっかりと乾燥させます。

注意点として、スーツやスラックスをバスルームに吊るすときは、ネクタイピンやベルトなどの小物を忘れずに外しておきましょう。

ベルトをしたままハンガーにかける

パンツにシワが入ったときは、スラックス用のハンガーにパンツにベルトを通した状態で吊るしておくと、重さを利用してシワ伸ばしができます。なお、先ほどご紹介した霧吹きスプレーと併せて実践するのもおすすめです。シワが解消されたら、ベルトは外しましょう。型崩れや生地への負担を減らせます。シワが解消されたら、ベルトは外しましょう。型崩れや生地への負担を減らせます。

また、宿泊先に数日間滞在するときも、この方法でハンガーにかけるとよいでしょう。スラックスハンガーにベルトを通して吊るし、さらに消臭スプレーをかけておくと、シワと臭いを同時に対策できます。

アイロンをかける

スーツにシワが入った場合や、よりきれいな状態で着用したいときは、アイロンをかけるのがおすすめです。ビジネスホテルといった宿泊施設では、アイロンの貸し出しを行っていることがあります。

アイロンのスチームを利用すると、シワを伸ばすことができ、きれいに着こなせます。ただし、アイロンには、アイロン台を使用するタイプや、ハンガーにかけた状態で使用するタイプなど、さまざまな種類があります。そのため、アイロンの使用方法を事前に確認しておくとよいでしょう。

また、スーツの生地を傷めないよう、あて布を利用したり、アイロンの温度を調節したりすることも忘れないようにしましょう。

本格的なアイロンに苦手意識がある人や、手軽な方法がよい人は、持ち運びタイプのコンパクト衣類スチーマーを利用するのも選択肢の1つです。コンパクト衣類スチーマーとは、ハンバーにかけたまま短時間で使用できる優れものです。

スーツにシワをつきにくくするためにできる3つのこと

8-5.jpg

スーツにシワをつきにくくしたいなら、スーツの選び方や保管方法を工夫することによし、対策することが可能です。

日頃からスーツをきれいな状態に保つためにも、ぜひ参考にしてみてください。

シワがつきにくい生地の素材をチョイスする

出張などの外出でスーツの持ち運びが多い人は、シワがつきにくい素材のものを選ぶとよいでしょう。例えば、防シワ加工が施されたスーツ・形態安定シャツ・ノンアイロンシャツは、機能が備わっていない通常のものと比べると、シワのつきにくさが実感できます。

このように、少しでもシワをつきづらくしたいならば、防シワ加工といった機能性を備えたものを選ぶのがおすすめです。

なお、ポリエステル・ウール・ナイロンなどの素材は、特にシワになりにくいです。スーツを選ぶ際は、参考にしてみてください。

手で持って移動する場合もたたんだ状態にしておく

ときには、移動先に向かう途中でスーツを脱ぐこともあるかもしれません。ガーメントバッグやスーツケースに収納せず、手に持って移動する場合も、ご紹介したたたみ方を活用し、腕にかけて持ち運ぶことを推奨します。

スーツを開いた状態で椅子にかけると、型崩れしたり、汚れやシワが付いたりする場合があります。そのような事態を防ぐためにも、たたんでおくのが望ましいです。万が一、スーツをたたんで裏返しにした状態ならば、もしも汚れがついたとしても、内側が表になっているため汚れが目立ちません。

スーツを濡らさないようにする

シワにはミストや蒸気が有効ですが、雨のように必要以上に濡れるような事態は、避けなければなりません。スーツが雨に濡れると、型崩れ・シミ・シワ・カビなど、あらゆるトラブルにつながります。

このように、スーツは雨に濡れると弊害が多いため、事前に対策しておくと安心です。防水スプレーなどのアイテムを利用すれば、スーツへの負担を簡単に減らすことができます。

また、水滴をはじく撥水加工スーツや、自宅でも洗えるウォッシャブルスーツなど、水に強い素材を選ぶのもおすすめです。出張や外回りが多く、1年中スーツで移動する人は、機能性に優れたスーツを選ぶとようにしましょう。

まとめ

スーツのたたみ方を工夫することにより、ジャケットやシャツにシワをつきにくくして、きれいな状態でスーツを着こなせます。スーツは一度買うと、頻繁に買い替える人は多くないため、きれいに長く使えるよう工夫することが重要です。

あらかじめ、シワやシミの対策を行うと、結果的に手間や時間も省けます。今回ご紹介したポイントや対処法を参考に、快適に格好よくスーツを着こなしましょう。