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開発秘話

"スーツ見え"を追求した新定番
2025「パジャマスーツ」秋冬スタイルを大解剖

2020年の誕生以来、多くの支持を集めてきた「パジャマスーツ」。その最新秋冬モデルでは、"スーツ見え"をテーマに、シルエットやカラー、着こなしの自由度がさらに進化しました。AOKI商品戦略企画 メンズ企画担当の神作満治さんに、デザインのこだわりと今季おすすめの着こなし、そして次なる展開について伺いました。

1. 今季から登場した"ニュアンスカラー"にも注目

Q 今季はカラー展開にも力を入れているそうですね?

「今季は新たに、主張しすぎず雰囲気で魅せるニュアンスカラーをラインナップしました。はっきりした色ではなく、少しグレーがかったあいまいで上品なグレイッシュモカベージュなど、落ち着きの中に深みと柔らかさを感じさせる色合いが特徴です。ネイビーやブラックはもちろん定番ですが、グレーとベージュを合わせた"グレイッシュトーン"はもともとレディースで人気のあったカラー。最近ではメンズにも自然に浸透してきました。こうしたニュアンスカラーがスーツ専門店でも受け入れられる時代になってきたことで、スーツのカラー展開にも広がりが生まれてきています」

2. "オンもオフも快適に" 着こなす提案

Q ズバリ、秋冬モデルをカッコよく着こなすには?

「パジャマスーツには柔らかいインナーがよく合います。しっかりしたドレスシャツよりも、Tシャツやセーターのほうが自然に馴染みます。特に秋冬はニットを合わせるのがおすすめです。セーターならきちんと感がありつつも動きやすく、ナチュラルなアースカラーでまとめると今っぽく見えますよ」

Q リモート会議で映える着こなしについても教えてください。

「モックネックやクルーネックなど、ネックデザインの違いで印象を変えることができます。Vゾーンを明るくすれば顔まわりが華やかに映え、リモート会議でも好印象。画面に映る上半身に、明るいトーンを取り入れるのがポイントです」

Q 他の人と差をつけるためのアイデアはありますか?

「同色系でまとめた"トーナルコーデ"も人気ですが、最近は少し遊びを入れる方も増えています。ネクタイを合わせたい場合は、ジャージ素材のシャツやニットタイを選ぶと統一感が出ます。柔らかな素材同士の組み合わせは快適で、遠目にも上品に見えます。こうした自由度の高さがパジャマスーツの魅力のひとつ。ジャケットをベースにパンツを替えるだけで印象を変えられ、オンでもオフでも心地よく着回せます。休日はチノパンやスニーカーを合わせて抜け感を出すなど、TPOに応じた幅広いコーディネートが可能です」

3. "足元からアウターまで" トータル提案

Q ファッションで欠かせないポイントのひとつが足元です。秋冬らしいコーデはありますか?

「今季新たに登場したスウェードシューズは、パジャマスーツとの相性が抜群です。スウェードは今のトレンドでもあり、質感が柔らかく季節感も出せます。スーツ売り場では革靴が中心ですが、私たちはカジュアルシューズの提案も強化しています。欧米ではスーツを着ていても足元はスニーカーというスタイルが一般的になっています。ビジネスとカジュアルの境界が曖昧になっている今、足元まで含めた"トータルコーディネート"の提案は欠かせません」

Q パジャマスーツに合うアウターについても教えてください。

「おすすめは、中綿入りのステンカラーコートです。中綿は、軽量で高い保温性がある「THERMOLITE®EcoMode」を使用しており、温かさを保ってくれます。軽くてシンプルなAラインシルエットで、パジャマスーツの上から羽織るだけでバランスが取れるデザインになっています」

4. 次なる進化は「旅するスーツ」!?

最後に、これからのビジネスファッションの潮流と、パジャマスーツのさらなる進化について神作さんに尋ねると、次のような答えが返ってきました。

「コロナ禍で自粛されていた結婚式や式典の需要が戻り、フォーマルスーツにも追い風が吹いています。その流れに乗りつつ、社会の変化に対応できる新しい服づくりを進めていきたいと考えています。具体的には、出張や移動などのトラベルシーンにも対応できる、"旅するスーツ"のような一着を構想しています。素材の質感や仕立てをさらに高め、セミフォーマルな場にも着ていける、いわば"格上げ版パジャマスーツ"です。触れると伸びるのに、見た目は完全にスーツ。そのギャップを楽しんでいただけるような服を届けたいと思っています」

同時に、サステナブルとウェルネスの両立も欠かせないテーマだといいます。

「これからの時代、消費者が求めているのは"長く着られるタイムレスな服"。環境にも人にもやさしい、次世代型パジャマスーツを通じて、より豊かなライフスタイルを提案していきたいですね」

そう語る神作さんの眼差しは、すでに次の時代を見据えていました。

「見た目スーツ、着心地パジャマ」という発想から生まれたAOKIのパジャマスーツは、今後のビジネスファッションをさらに大きく変えていくものになりそうです。

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