【例文あり】新卒向け!面接での志望動機の答え方とは?コツや注意点も解説
面接は、就活におけるひとつの大きな山場です。高い志望意欲を持っていても、本番でうまく答えられるか不安を感じたり、対策に悩んだりする学生も多いでしょう。
この記事では、面接での志望動機の回答の仕方のポイントを解説します。面接官への伝え方・話し方のコツや失敗を防ぐための注意点もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
目次
面接で志望動機を聞くのはなぜ?
面接で志望動機を聞かれる理由には、以下が挙げられます。
・入社意欲の高さを知るため
・自社を選んだ理由を知るため
・入社後の活躍・定着の期待度を測るため
・自社の文化や目指す方向性に合っているか確認するため
企業は志望動機を聞くことで、「やる気の有無」だけでなく人柄や価値観など、多面的な情報を得ています。志望動機は、企業が「この人と一緒に働きたいか」を最終判断するための、重要な判断材料のひとつなのです。
面接で志望動機を聞かれたときの答え方

面接で志望動機を聞かれたら、以下の3つのポイントを押さえて答えましょう。同じ内容でもより良い印象を残すことができる可能性があるため、実践してみてください。
最初に結論から伝える
志望動機は、結論から伝えることが大切です。「○○のため、御社を志望いたしました。」などと簡潔な言葉で、まずは志望理由の核となる部分を伝えましょう。結論から述べると、後に伝える志望の背景や経緯、詳細も理解してもらいやすくなります。
志望する背景や根拠を具体的に伝える
結論を明確に伝えたら、次は志望した背景・根拠を答えます。自分の体験などを交えながら、志望に至った理由や経緯を具体的に伝えることで、説得力が生まれます。その際、企業理念や事業内容への理解を示すことで、熱意も伝えられるでしょう。
入社後にどのように貢献できるかを伝える
最後に、どのような形で企業に貢献できるかを伝えます。入社後の明確なビジョンや活躍したい意思を示しましょう。企業側としては、できるだけ確実に入社してくれる人材を選びたいと考えているため、「自分は御社に入社したい」としっかりアピールすることも大切です。
面接での志望動機の答え方のコツ
面接では、内容だけでなく伝え方も大切です。ポイントを押さえて志望動機を答えることで、面接官により良い印象を残すことができます。
話す長さは1~2分に収める
話す時間が長いと面接官に伝わりにくくなってしまうことがあるため、志望動機は短く簡潔にまとめ、1~2分でしっかり伝わる内容に収めましょう。ただし、時間を意識しすぎて早口にならないよう注意してください。
家族や友人に聞いてもらったり、録画・録音したりして、聞きやすいスピードで話せているかチェックしながら練習するのもおすすめです。
入社したい思いをはっきりと伝える
面接官を前にすると緊張し、断言を避けた曖昧な回答をしてしまうこともあるかもしれませんが、志望動機や入社の意思ははっきりと伝えることが大切です。
「御社に入社したい」と明言することで、面接官の覚えが良くなる効果も期待できます。
わかりやすく、簡潔に伝える
志望動機は、わかりやすく簡潔に伝わる内容とロジカルな構成が重要です。
結論→理由→入社後の展望の順で組み立てることを心がけ、それぞれ1本の軸を中心に展開できると良いでしょう。説明する際には、回りくどくならないよう伝えることを意識してください。
話し方や表情、スピードを意識する
面接で好印象を狙うには、以下がポイントとなります。
・相手の目を見て、明るくハキハキと話す
・淡々と読み上げるような答え方はしない
・口癖に注意する
・背筋を伸ばす
・身振り手振りも適度に交える
面接では、背筋を伸ばして相手の目を見ながら、聞きやすい声量を意識してハキハキと答えましょう。ただ話すのではなく、表情豊かに抑揚をつけ、身振り手振りを交えて相手に伝えることを意識すると良いでしょう。
面接で志望動機を答えるときの注意点
面接で志望動機を答える際には、いくつかの注意点もあります。面接準備として志望動機を考えるときや、練習するときにも以下の点に注意しましょう。
履歴書やESの内容と大きく異ならないようにする
志望動機は、履歴書やESに記入した内容と面接時の回答が大きく異ならないよう注意しましょう。内容に一貫性があると、説得力も高まります。
履歴書やESに書いた内容を深堀して、具体的なエピソードなどを面接で伝えられるようにすると良いでしょう。
給与や福利厚生の話をしすぎない
給与や福利厚生は重要ですが、それだけを志望動機にするのは避けましょう。「待遇面を重視するのであれば、より良い条件のところへ入社するのでは?」と面接官が感じる可能性があるからです。
企業理念や事業内容など、給料や福利厚生以外の企業の魅力を、志望動機に組み込むようにしましょう。
他の企業を卑下しない
他の企業を悪く言うことは自身にマイナスな印象を与えてしまい、選考に悪影響を及ぼす可能性があります。面接官によっては、他の企業を批判することで「傲慢」な人間だと判断されてしまうこともあるからです。
「他の企業より御社の方が良い」と伝えたい場合は、他社を貶めるネガティブな内容ではなく、ポジティブな言葉で説明しましょう。
面接で話す志望動機の作り方

面接で実際に志望動機を答えるときに、面接官に良い印象を持たれやすい志望動機の作り方を紹介します。
企業選びの軸を明確にする
志望動機を考える際は、以下の点を押さえながら企業選びの軸を明確にするべきです。
・自分の生きがいややりがいは何か
・自分にとって仕事とは何か
・仕事を通してどうなりたいのか
・どんな働き方をしたいのか
・どんなキャリアプランを考えているか
自分が将来やりたいことや目指すキャリアなどを、具体的にイメージして企業選びに盛り込むと、就職後のミスマッチを抑えられます。
その企業ならではの特徴を見つける
選考を受ける企業独自の特徴を見つけて、志望動機に組み込むのもおすすめです。次のようなポイントは、志望動機に結びつけやすいでしょう。
・事業内容や企業規模
・企業理念や社風
・働き方や環境
・教育制度
これら以外にも、他社にない魅力への共感や働き方への憧れなど、自分の考えを組み込むとオリジナリティのある志望動機を伝えることができます。
入社後どのような場面で活躍できるかを考える
面接では、いかに自分が企業に役立つ人間になれるかを伝えるのもひとつの手です。以下のような内容をイメージし、入社後に自分ができることを具体的に考えてみてください。
・志望企業の理念や業務内容を挙げ、自分が実際に働いたらどうなるか
・自分のどのような部分が入社後に活かせるか
・志望企業での5年後、10年後のキャリアビジョン
希望だけでなく実現可能なことも考えておくと、企業にとって魅力的な人間であるとアピールできます。
面接での志望動機の例文
ここでは、面接で話す志望動機の例文を紹介します。企業理念や事業内容への共感など、いくつかのパターンを紹介するので、ぜひ参考にしてください。
企業理念への共感
私は、御社の企業理念である「顧客に親切で温かい接客を心がけ、快適な体験を提供する」という内容に深く共感し、志望いたしました。
私自身、カフェでのアルバイトを通じて、接客の大切さやお客様に寄り添う姿勢の重要性を学びました。
日々の業務の中で、お客様一人ひとりへの細やかな気配りや温かいコミュニケーションを心がけることで、リピーターになっていただいた方も多く、自分の接客が誰かの快適な時間につながっていることを実感しました。
特に、困っているお客様に積極的にお声がけをした結果、「ありがとう、また来ます。」と笑顔で言っていただけた経験は、私にとって大きな喜びとなりました。
御社の掲げる「親切で温かい接客」を自分自身の経験と重ね合わせ、より多くのお客様に快適な体験を提供したいと強く思っています。
これまで培ってきた接客経験と、お客様の立場に立って考える姿勢を活かし、御社の一員として貢献したいと考えております。
事業内容への共感
私は、御社の「ITを通じて高齢化社会を便利にする」という事業内容に強く共感し、志望いたしました。
私は介護施設でアルバイトをしていて、高齢者の方々や多くの現場スタッフが日々さまざまな課題に直面しているのを見てきました。例えば、手作業による記録や情報共有の煩雑さ、ご利用者様一人ひとりに合ったサービス提供の難しさなどです。
そこで現場の負担を軽減し、より良いケアを実現するにはITの力が不可欠だと感じました。施設で業務支援システムを導入した際には、スタッフ間の情報共有がスムーズになり、迅速かつ丁寧にご利用者様に対応できるようになったことを実感しました。
この経験から、ITの活用が高齢者や介護現場の方々の生活を大きく支えることを体感し、社会に貢献できる仕事に携わりたいと考えるようになりました。
御社の事業は、私が現場で感じた課題を解決し、多くの人々の生活をより便利で豊かにするものだと確信しています。
私も御社の一員として、現場の声を活かしながら、ITの力で高齢化社会に貢献していきたいと考えています。
社風や働く環境への共感
自分が「なぜその企業で働きたいのか」を伝えるには、企業ならではの文化・制度・環境に対する具体的な価値観を結びつけることも重要です。例を2つ紹介します。
・先輩社員に関する志望動機の場合
私は、御社のインターンシップに参加した際に出会った先輩社員の方々の姿勢に強く感銘を受け、御社を志望いたしました。
インターンシップ中、先輩方が現場スタッフや協力会社の方々と積極的にコミュニケーションを取り、信頼関係を築きながら課題解決に取り組む姿を間近で見ることができました。また、自身の業務を丁寧かつ情熱的にこなすだけでなく、どんなに忙しくても私たち学生にも親身に接し、分からないことはしっかりと教えてくださいました。
この経験を通じて、営業職は単に商品やサービスを提案するだけでなく、多くの関係者と信頼関係を築き、チームで目標達成に向かって努力することが重要だと実感しました。
私も、先輩方のように主体性と積極性を持ち、周囲と協力しながら課題解決に取り組む営業を目指したいと考えています。御社で働ける際にはインターンシップで学んだことを活かし、信頼される営業担当者として貢献したいと強く思っています。
・教育制度に関する志望動機の場合
私は、金融業界でお客様一人ひとりの人生や企業活動を支えるプロフェッショナルとして成長したいと考え、御社を志望いたしました。
御社の専門知識や資格取得、営業力向上のための研修制度や教育制度が非常に充実している点は、特に強く魅力を感じています。
金融業界では、常に変化する経済環境や多様化するお客様のニーズに応えるために、入社後も継続的に最新の知識や高度なスキルを学び続ける姿勢が重要だと考えています。
私自身は、大学時代にゼミ活動や課外活動を通じて、目標に向かって継続的に努力する力や周囲と協力しながら課題解決に取り組む姿勢を培ってきました。御社の体系的な研修制度を活用し、資格や実践的なスキルを取得することで、より信頼される金融パーソンとして成長できると確信しています。
これまでの経験を活かし、御社の一員としてお客様に最適な提案を行い、社会に貢献したいと考えています。
就活の軸との一致
私は、御社では海外赴任制度が整っており、社員が実際に海外で経験を積みながら成長できる環境がある点に大きな魅力を感じ、志望いたしました。
私自身の就職活動の軸は、「海外で働くこと」です。グローバルな環境の下で自分の力を試し、世界を舞台に活躍したいと考えているからです。
大学時代には異文化交流や語学学習に積極的に取り組み、多様な価値観に触れることで視野を広げてきました。将来的には、現地のニーズや課題を直接感じながら、グローバルな視点で事業に貢献したいと考えています。
御社の海外赴任制度は、グローバル人材の育成や多様な経験獲得の機会を重視している点で、私の目指すキャリア像と一致していると考えます。
御社での海外勤務を通じて現地の課題解決や価値提供に挑戦し、世界に通用する人材として成長したいと思っています。
面接での志望動機の答え方についてよくある質問
面接での志望動機を答える際に、浮かびがちな質問について回答します。
Q.志望動機の内容は履歴書やESと同じでいい?
志望動機には一貫性が必要ですが、履歴書やESと完全に一致する内容は避けましょう。面接では履歴書やESの内容を基に、より深掘りして質問されます。面接に臨む際には、より具体的なエピソードや書き切れなかった内容を伝える準備や練習をするのがおすすめです。
Q.志望動機と自己PRの違いは?
志望動機は「なぜその企業を選び、どのような思いで働きたいのか」について、企業の特徴や魅力に絡めて伝えるもの。一方、自己PRは、「自分にはどのような強みやスキルがあり、それを活かしてどのように企業に貢献できるか」をアピールするものです。志望動機は未来志向、自己PRは過去や現在の経験が中心など、時間軸の違いもあります。
Q.オンライン面接の場合、カンペを見ても大丈夫?
オンライン面接でカンペを見ること自体は問題ありませんが、注意が必要です。面接官は目線の動きや話し方でカンペを見ていることがわかるため、「準備不足」や「熱意が伝わらない」というマイナスの印象につながる可能性があるからです。
カンペは補助的に使い、できるだけ暗記や練習で自信を持って話せるよう準備しておくことが大切です。要点やキーワードのみを箇条書きしてカメラの近くに貼るなど、自然な受け答えができるよう工夫しましょう。
Q.一次面接と最終面接では志望動機を変えた方がいい?
基本的に、志望動機の軸(なぜその企業を選んだのか)は一貫させるべきです。そのうえで、面接の段階ごとに「伝え方」や「強調するポイント」を調整することが大切です。伝え方を変えることで、自分自身の企業への熱意や理解にも深みが増し、より濃い志望動機をアピールすることができるからです。
たとえば、一次面接では志望動機の軸やきっかけ、企業への興味・関心など自分の思いの根本を中心に伝えます。最終面接では、より深い企業理解や入社後の展望、これまでの選考を通じての変化などを具体的に伝えると良いでしょう。
【記事まとめ】志望動機は入社意欲を伝えるチャンス!面接当日までにきちんと準備しよう
志望動機は企業への入社意欲や情熱、やりたいことを、面接官に直接伝える大切なチャンスです。志望動機の組み立て方や伝え方のポイントを理解しておくと、スムーズな面接対策ができ、自信をもって本番を迎えられます。面接当日までにしっかり準備して繰り返し練習することが、面接攻略の近道となるでしょう。