インターンシップって何するの?就活生が知っておくべき基本知識

インターンシップって何するの?
就活生が知っておくべき基本知識

今や大学生の多くが参加するインターンシップ。先輩や大学のキャリアサポートで、インターンシップへの参加をすすめられることもたびたびあるでしょう。一方で、「インターンシップでは何をするのか」「本当に必要なのか」と疑問を抱く学生も少なくありません。

本記事では、インターンシップでは具体的に何を行うのか、参加するメリット、実際にインターンシップに参加した先輩達の口コミなどをご紹介します。インターンシップの参加や企業への来訪前に役立つ、事前準備に関する情報もまとめているので、ぜひ参考にしてください。

インターンシップとは?

インターンシップとは、学生が企業で実際に仕事を体験できる制度です。企業での実務を経験したりオフィスを訪問したりすることで、実際にその企業で働くイメージをより具体的に掴むことができます。

企業を知る機会には他にも、会社説明会やOB・OG会などもありますが、話で聞く以上に現場の空気や雰囲気を肌で感じられることが、インターンシップの魅力です。

どのくらいの企業がインターンシップを実施しているの?

企業のインターンシップ実施率は79.5% となっています(2024年度実施)。2013年以降、インターンシップを実施する企業は急激に増えています。新型コロナウイルスの影響により一度は減少したものの、2021年から再び増加傾向にあります。大多数の企業が行っていることからも、インターンシップは企業にとっても一般的な制度であるといえるでしょう。

一方で、26年卒の学生のインターンシップ参加率は87.9% であり、最近ではほとんどの学生が参加していると考えられます。企業と学生、互いにとって実りある採用活動・就職活動を行うために、インターンシップは欠かせない存在となっています。

1) 参照:株式会社キャリタス,インターンシップに関する調査(2025年)

インターンシップには、短期と長期がある

インターンシップは大きく分けて、短期と長期の2つがあります。それぞれの期間は、一般的に短期インターンシップが1日~2週間、長期インターンシップが数ヶ月~数年程度です。

短期と長期のインターンシップは期間の他に、目的やプログラムの内容が異なります。短期インターンシップの主な目的は企業や業界の概要を知ること。プログラムの内容としては、ディスカッションや模擬体験などを行うのが一般的です。数日で終了するものが多いため、学業との折り合いをつけやすく、複数のインターンシップへ参加しやすいのが特徴です。

一方で、長期インターンシップは、実務経験を積むことやスキルアップが大きな目的です。正社員と同様に実務をこなすことで、今後に活かせるスキルが身に付きます。長期間にわたり実施されるため、学業などとのスケジュール調整が必要となります。

インターンシップでは、給料はもらえる?

短期インターンシップでは企業を理解するための職場体験という面が強いため、無給のものが一般的です。

一方で、長期インターンシップでは実務に関わるため、有給のものが多い傾向にあります。有給の場合の給料の相場は、業種や企業により異なりますが、勤務地の都道府県の最低賃金もしくはそれ以上が多いといわれています。

アルバイトとの違いは?

長期インターンシップとアルバイトの大きな違いとしては、その目的や業務内容、そして報酬額が挙げられます。

目的については、長期インターンシップは実務で得られるスキルや経験の獲得が目的であるのに対し、アルバイトは収入や出会いを目的とする場合が多いと考えられます。

業務内容については、長期インターンシップは正社員と同様の業務を担うため、業種や配属される部署により、受け持つ仕事が大きく変わります。一方で、アルバイトは正社員のサポートを行うのが主な仕事内容となり、マニュアルに沿った業務を行うのが一般的です。

報酬額については、長期インターンシップでは業務内容やスキルに応じて時給が高めに設定されている場合や、成果に応じて追加報酬が支払われる「成果報酬制(インセンティブ制)」を採用するものもあります。

長期インターンシップとアルバイトは似ている部分が多いものの、大きな違いもあることを覚えておくと良いでしょう。

インターンシップって何するの?

インターンシップで実施する内容は、短期と長期で異なります。

短期インターンシップでは、企業や業界を知るための説明会や社員との交流会、グループワーク、ディスカッションなどが行われます。一方、長期インターンシップでは、営業やマーケティング分析など、社員と同等の実務を担当することが一般的です。

実際の内容は、業界や企業ごとに異なるため、募集要項や開催要項などを確認しましょう。

1日の流れの例をご紹介!

ここでは、例としてIT業界の1Dayインターンシップの1日の流れを紹介します。

インターンシップの1日の流れ(例)

こちらは一例ですが、午前中に会社・業界の説明を行い、午後は実践的な課題に取り組むケースが一般的とされています。

先輩達がインターンシップを選ぶときに重視したこと

どのインターンシップに参加するべきか迷ったときには、先輩達の声も参考にしてみましょう。

・インターンシップを選ぶときに重視したポイント

●社員との座談会はあるか
●発表などがある場合、フィードバックがもらえるかどうか
●実践的な仕事が体験できるか
●インターンシップに参加することで、本選考での優遇はあるか
●詳細な情報が記載されているか

インターンシップを選ぶときには、社員との交流の有無や自分にとって有益な経験が得られるかで考える先輩が多いようです。企業や開催されるインターンシップへの信頼度を高めるために、詳細な情報が記載されているかどうかをチェックする人もいるようです 。

1) 参照:株式会社キャリタス,インターンシップに関する調査(2025年)

実際にインターンシップに参加した人の声

ここでは、実際にインターンシップに参加した人の声をまとめました。インターンシップに参加して良かった点・不満に思った点を紹介しているので、参加を検討する際の参考にしてください。

・良かった点

●時間を区切ったワークで、効率良く業務を学ぶことができた
●現場を見て、そこでの実際の課題に取り組んだことで、その企業で働くイメージがかなりできた
●先輩社員の方々から多くのフィードバックをいただけて成長につながった

・不満に思った点

●時間に余裕がなく、質問があまりできなかった
●社員との交流がなく、フィードバックも一部にしかなかった
●グループワークの内容が、実際の業務内容にあまり即していなかった

良かった点には、企業で働くイメージがつかめたことや自分自身の成長を感じられたという声が挙げられました。一方で不満に思った点には、インターンシップに求める企業と学生の双方向のやり取りが想像していたよりも得られなかったことなどが挙げられることが多いようです 。

有意義な経験となるインターンシップを選ぶには、実際に何を行うのか、自分の求める体験はできるかを考えることが大切といえるでしょう。

1) 参照:株式会社キャリタス,インターンシップに関する調査(2025年)

インターンシップに参加するメリットと注意点

インターンシップに参加する前に、参加するメリットと注意すべき点を理解しておくと、実際に企業を訪れた際のミスマッチが減り、より有意義な経験になるでしょう。

・インターンシップに参加するメリット

●業界や企業への理解が深められる
●社内の雰囲気を間近に感じられる
●キャリアを考えるきっかけになる
●会社の先輩や他大学の学生との交流により、人脈が広がる
●就活でのアピール材料になることがある
●実践的に働くことができる長期インターンシップでは、スキルが身に付く

メリットの一方で、参加する目的や志望する業界が明確にならない状態でインターンシップに臨むと、時間や労力の浪費につながる可能性があるという点には、注意が必要です。

また、長期インターンシップは期間が数ヶ月から数年に及ぶこともあるため、学業との両立が難しいことも。さらに、募集枠が限られており競争率が高いことが考えられるため、希望のプログラムに参加できない可能性もあります。

とはいえ、インターンシップへ参加することで、通常の学業とは異なる経験を得ることができます。経験から得られる学びは大きいため、少しでも興味があれば積極的に参加すると良いでしょう。

インターンシップへの応募方法

インターンシップへの応募方法

インターンシップへの応募方法はいくつかあります。今回は、大学推薦型と自由応募型の違いについてまとめました。

大学推薦型と自由応募型の違い

大学推薦型と自由応募型は、応募方法の他に複数応募の可否に違いがあります。詳しく見ていきましょう。

・大学推薦型

大学推薦型は、大学や学部学科に企業が設けた枠から応募する方法です。
大学を通じて参加することになるため、企業への入社意欲が高いことが条件となります。そのため、複数の企業への応募はできません。参加できるインターンシップは、大学内のキャリアセンターなどに掲示される他、研究室の教授に企業から直接連絡が来る場合もあります。

・自由応募型

自由応募型は、自分で企業に応募する方法で、複数の企業への応募も可能です。
企業の公式サイトや就活情報のまとめサイト、OBやOGからの紹介、友達の口コミなど、さまざまなルートから応募できます。ルートごとに応募方法は異なるため、情報を得た先からしっかりと確認しましょう。

インターンシップの募集時期って?

インターンシップは一般的に、サマー、ウィンター、スプリングの年3回の時期で開催されます。募集時期は開催の2週間~1ヶ月前が多いですが、企業によっては2ヶ月前に締め切るところもあるため、気になる企業がある場合には早めに確認しておきましょう。

それぞれのインターンシップの募集時期の目安は、以下の通りです。
●サマーインターン:6月~8月頃(参加は大学3年 7~9月中旬頃)
●ウィンターインターン:10月~12月頃(参加は大学3年 12~2月頃)
●スプリングインターン:11月~1月頃(参加は大学3年 2月~大学4年 4月頃)

最も早く受けられるもので大学3年の7月から、遅いものであれば大学4年の4月頃まで参加できます。

インターンシップに向けて準備した方が良いもの

インターンシップに向けて準備した方が良いもの

ここでは、インターンシップに参加する前に準備すべきことやアイテムを紹介します。

インターンシップ参加前に準備すべきこととは?

インターンシップ参加当日に余裕を持って臨むためには、以下のようなことを事前に準備しておくと良いでしょう。

●自己分析や自己紹介の作成:企業の社員や他学生との交流のため
●業界・企業研究:社員との座談会などでの質問の想定のため
●基本的なマナーの把握:企業や他学生に失礼がないようにするため、また社会人としての自覚を持つため
●企業の場所とアクセスを確認:社会人にとって遅刻はNG。下調べをして遅刻を防いだり、早めの到着でスムーズにインターンシップに参加するため

インターンシップに参加する際の服装もチェック!

インターンシップに参加する際の服装は、特に指定がなければリクルートスーツを着用しましょう。一方で、「インターンシップはオフィスカジュアルでご参加ください」などと、企業からを指定されることもあります。事前に服装の指定の有無を確認し、準備しておくようにしましょう。

就活&インターンシップ応援 インターンシップ編 | AOKIのリクルートスーツ(就活スーツ)フェア

【記事まとめ】インターンシップに参加して、自分のキャリアを考えるきっかけに!

インターンシップは実際の企業での働き方や環境を知る貴重な機会となります。気になる企業や興味のある業界のインターンシップがある場合は、積極的に参加してみましょう。

本選考には関係ないとするインターンシップもあるものの、企業に好印象を持たれるような配慮が大切です。服装選びに悩んだら、スタイリストのアドバイスが受けられるAOKIにお気軽にご相談ください。