【新卒向け面接マナー】正しい入退室の流れやオンライン面接のマナーも紹介

【新卒向け面接マナー】正しい入退室の流れや
オンライン面接のマナーも紹介

新卒採用の面接は、社会人としての第一歩を踏み出す大切な場です。面接官は話す内容だけではなく、基本的なマナーや所作もチェックしています。
この記事では、正しい入退室の流れから身だしなみ、オンライン面接でのポイントまで、初めての面接にも安心して臨めるマナーを詳しく解説します。これから面接を控える就活生は、ぜひ参考にしてください。

面接におけるマナーとは

面接で求められるマナーとは、単なる「礼儀正しさ」だけでなく、相手への配慮や社会人としての基本的な姿勢を指します。

面接官は就活生の所作や人柄から「この人と一緒に働きたいか」「お客様を安心して任せられるか」といった点も見ています。正しいマナーを身につけ、面接官に好印象を与えましょう。

面接当日の身だしなみのポイント

面接当日の身だしなみのポイント

面接では、身だしなみの一つひとつが評価に関わることがあります。面接官に清潔感や快活な印象を与えられる身だしなみを意識しましょう。

服装や髪型は清潔感を第一に

就活生は、清潔感を第一に考えることが大切です。ここでは、より詳しいポイントをご紹介していきます。

服装

服装は、黒やダークネイビーなどの落ち着いたカラーのリクルートスーツと、男女ともにレギュラーカラーの襟の白ワイシャツが定番です。着用する際は、シワや汚れがないか事前にチェックしましょう。

男性の場合、ネクタイは無地やレジメンタル、チェックなど派手すぎない柄がおすすめ。
靴は黒などのひも付きの革靴が一般的です。スニーカーはもちろん、ローファーもカジュアルすぎる印象を与えてしまうため、避けた方が良いでしょう。
靴下の色はパンツの色に合わせ、長さはふくらはぎの下部分にまで届く程度のものを選びましょう。

女性の場合は、レギュラーカラーもしくは首元が大きめに開いたスキッパーカラーのワイシャツがトップスの定番ではありますが、志望する業種や職種によってはブラウスを選んでも良いでしょう。
ワイシャツはフォーマルな印象を、ブラウスは少しカジュアルで親しみやすい印象を作ることができます。志望先によって、複数枚のトップスを使い分けるのも良いでしょう。
ストッキングは、自分の肌に合った色を着用しましょう。万が一伝線してしまったときのために、替えも準備しておくと安心です。

メイク・髪型

男性の場合、丁寧にヒゲを剃り清潔感や誠実さを与えられるようにしましょう。女性の場合、メイクはナチュラルに仕上げると好印象を与えられます。

髪型については、男性は額や耳が見える短髪に整え、寝癖や整髪料の使いすぎにも気を配りましょう。
女性はミディアムやロングの場合、ハーフアップやポニーテールにすると顔周りがすっきりと見えるのでおすすめです。前髪は横に流し、目にかからないようにしてください。

就活に適したヘアスタイルについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

傘やコートは畳んでから会場内へ

来社時の傘やコートなど、身の回りの所持品の扱い方も、身だしなみと同様にチェックされることがあります。受付や待合室に入る前に身支度を整えることで、周囲への気遣いをアピールできます。

雨天時は建物の外で傘の水気をしっかり切ってから畳みましょう。傘立てがない場合は、水滴が垂れないよう傘袋に入れ、傘袋がない場合は、タオルやハンカチで傘を拭いてから持ち歩きます。水滴が傘から床に落ちないよう、配慮することが大切です。

また、コートは会場に入る前に脱ぎ、両肩を内側に織り込みたたみ、腕にかけて持つのがマナーです。

以下の記事では、コートの具体的なたたみ方を画像付きで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

時間の確認はスマホではなく腕時計で

面接会場で時間を確認するときは、基本的には腕時計を活用してください。面接直前にスマホを見ると、担当者や面接官から良くない印象を持たれることがあります。

またスマートウォッチは、企業の社風や面接官によって異なるものの、ややカジュアルな印象を与える可能性があるため、使用には注意が必要です。企業風土が比較的自由であれば着用しても問題ないケースが多いようですが、不安を感じる場合は採用担当者に確認しておくと安心でしょう。

就活では、基本的には腕時計で時間を確認するようにし、建物に入る前にスマホや携帯電話の電源は切っておく、もしくはマナーモードにしておくと良いでしょう。

受付前にトイレを済ませて、身だしなみをチェック

トイレは会場近くの公共施設や駅で済ませておきましょう。
その際に、髪型や服装、メイク、靴の状態など、全身を鏡で確認し最終チェックしておくと安心です。

面接受付時のマナー

面接は受付での第一印象から始まっていると考え、明るくはっきりした声で、自分の名前や予定時間などを伝えましょう。

15分前には面接会場に到着し、5分前には受付へ

トラブルを回避するためにも、面接や試験の会場には15分前に到着し、5~10分前を目安に受付を済ませましょう。

オフィスビルの入り口が分からない、乗るべきエレベーターが見つからない、エレベーターが混雑していて乗れないなど、さまざまな懸念点が考えられます。会場で落ち着いて受付できるようしっかり準備し、時間に余裕をもって行動してください。

遅刻はもちろん早すぎる到着もNG

面接において遅刻は厳禁ですが、早すぎる到着も迷惑になってしまうことがあるため注意が必要です。

会場への到着は15分前、受付は5~10分前が目安です。早く着きすぎた場合は受付前ではなく、周辺のカフェなどで待つのが望ましいでしょう。

遅刻しそうな場合は…

遅刻しそうな場合は、必ず事前に連絡を入れましょう。

交通機関の遅延などでやむを得ない場合も、事情と到着予定時刻を簡潔に伝えて丁寧に謝罪の言葉を添え、もし遅れても面接を受けられるか確認してください。体調不良などの自己都合で遅刻する場合には、嘘をつかず正直に理由を話しましょう。

面接入室時のマナー

面接の際は、正しいマナーで入室すると、面接官に好印象を与えることができます。入室時の所作は面接の第一関門となるため、落ち着いて一つひとつ丁寧に行いましょう。

【1】ドアをノックする

ノックには、在室の確認や入室の許可を求める意味があります。そのためドアが開いていても閉じていても3回軽くノックし、面接官などから「どうぞ」と声がかかったら、「失礼いたします」と言って入室します。2回のノックは空室確認の合図となるため注意してください。
面接の練習と併せて、ノックのちょうど良いタイミングやスピード、音の大きさを事前に確認しておきましょう。

【2】部屋に入り、ドアを閉める

ドアの閉め方にも細かい注意点があります。入室の許可を受けたらドアを開けて入室し、ドアに向き直って静かに閉めます。後ろ手で閉めるのはマナー違反のため、必ず体ごと向き直ることがポイントです。音を立てないように気を遣いながら、ゆっくり閉めてください。集団面接の場合には、最後に入った人が閉めましょう。

【3】面接官の方を向いてお辞儀する

ドアを閉めたら面接官の方を向き、背筋を伸ばして30度の角度でお辞儀し、明るい声で「よろしくお願いいたします」と挨拶しましょう。指先をまっすぐ伸ばしてお辞儀すると、美しい所作になります。

【4】椅子の横に立つ

お辞儀をしたら椅子の横に姿勢を正して立ちましょう。椅子の左右どちら側に立つべきか迷った際は、部屋の出入口側が基本と考えましょう。
「本日はお時間をいただき、ありがとうございます。〇〇と申します。よろしくお願いいたします」と挨拶してから、再度お辞儀します。

【5】着席

礼儀を知らない人だと思われないよう、ポイントを押さえて着席しましょう。

椅子が複数ある場合に座るべき位置とは

椅子が複数準備されているときは、原則、下座に座るのがマナーです。基本的に、入口から最も近い席が下座となりますが、案内係や面接官から指示がある場合はそれに従いましょう。

面接官に勧められる前に着席するのはNG

着席を促されたら、「失礼いたします」と一礼し、椅子に浅く腰かけます。深く座りすぎないよう注意し、背筋を伸ばして姿勢を正しましょう。

面接官から「どうぞおかけください」と言われてから座るのがマナーで、勧められる前に着席するのはNGです。一般的には、自己紹介の後に面接官や案内係から促されることが多いため、必ず指示を聞くようにしましょう。

カバン・傘・コートの置き方

所持品の置き場所に指定や指示がない場合は、自分の座る椅子の横に置きます。
コートも、背もたれにかけたり床に直に置いたりすることは避け、カバンと一緒に椅子の横に置いてください。
傘は、折り畳み傘の場合はカバンの中にしまい、長傘の場合はカバンと平行になるように足元に寝かせるようにしましょう。

面接中のマナー

面接中は受け答えだけでなく、姿勢や表情、話し方もチェックされています。誠実さを意識し、発言に自信を持ちましょう。

座っているときの体勢のポイント

座るときは座面の半分くらいの位置に腰をかけて背筋を伸ばし、手は膝の上に置くのが基本です。男性はこぶし一つ分くらい足を開き、女性は膝を揃えます。

椅子にもたれかかったり、足を投げ出したり、猫背でいたりすることは、だらしなく見えて失礼にあたるため、注意しましょう。

面接官の目を見てはっきりと話す

面接官に目線を向け、普段よりも少し大きめの声を意識し、ハキハキ話すと自信や熱意が伝わりやすくなります。面接官の話を聞くときもしっかり目を見ると、誠実な印象を与えられます。

反対に、面接中に目が泳ぐと自信がないようなマイナスイメージにつながる可能性があるため、注意が必要です。日頃から目を見て会話しておくと、面接でも自然とできるようになるので、意識的に実践しましょう。

勝手に話し始めない

どんなに緊張していても、面接官の指示を仰がずに勝手に話し始めるのはNGです。最後までしっかり聞き、問いかけられるのを待ちましょう。

相手の話を遮ると、「人の話を聞かない」「協調性がない」と判断されることがあります。間髪を入れずに話し始めるのではなく、一呼吸おいてから話すことも大切です。

その他の気になるポイント

面接では基本的な流れに加えて、さまざまなシーンが想定されます。必要以上にかしこまりすぎない自然な対応を心がけましょう。

名刺を渡されたら?

面接官などから名刺を差し出されたら、学生側から近寄ると丁寧な印象を与えられます。「頂戴いたします」「ありがとうございます」と一礼し両手で受け取り、すぐにはしまわず、まず机の上に置きます。

複数の面接官から名刺をもらった場合は、座っている順番に丁寧に並べましょう。机がない場合は、名前と顔を確認してから名刺入れに収めてください。

お茶を出されたら?

面接でお茶を出された場合は、出してくれた方に「ありがとうございます」と、一言お礼を述べます。すでに面接が始まっていたり、面接官が話したりしている場合は会釈のみでも問題ありません。面接官が先に口を付ける、もしくは、「どうぞ」と勧められるまで待ち、「いただきます」と告げて、音を立てずに飲みましょう。

選考に大きく影響することはありませんが、出されたお茶はいただくのが基本的なマナーです。少しだけでも口を付けるのが望ましいでしょう。

面接退室時のマナー

面接が終わっても、最後まで気を抜かず丁寧な所作での退室を心がけましょう。

【1】椅子から立ち上がり一礼をしてドアへ

面接終了の合図があったら、椅子の横に立って「本日はありがとうございました」と一礼します。椅子の横で45度の深いお辞儀をしましょう。

【2】ドアの前で挨拶をしてから退室する

ドアを開ける前に面接官に向き直り、「失礼いたします」と一礼してから退室します。

【3】面接会場を退室してからも気を抜かない

会場の外やエレベーター、受付で社員とすれ違う場合も挨拶を忘れないようにしましょう。コートの着用やスマホの操作は、会場の建物を出てからにしてください。

オンライン面接のマナー

オンライン面接のマナー

オンライン面接でも、対面と同じくマナーが重視されます。画面越しでも好印象を与えるためのポイントを押さえましょう。

対面での面接と同様、身だしなみを整える

オンライン面接であっても、服装はスーツが基本です。
画面に映らない部分も身支度はきちんと整え、髪型やメイクも清潔感を大切にしましょう。対面での面接と同じように、身だしなみをしっかり整えることを意識してください。

通信環境や周辺環境を整える

オンライン面接を受けるときには、通信環境や周辺機器の環境を整えることも大切です。
安定したインターネット回線を用意して、生活感が出ないよう背景にも配慮し、雑音がない静かな場所で面接を受けましょう。また、通知音が入らないようスマホはマナーモードにしてください。

開始10分前にはパソコンの前でスタンバイをする

面接開始の10分前にはログインし、カメラやマイクの動作確認を済ませてください。
直前に準備を始めると、動作不良など不測のトラブルに焦ってしまい、面接に支障をきたす可能性もあります。焦らず落ち着いて臨めるよう、早めの準備を心がけましょう。

声の聞き取りやすさや目線を意識する

オンライン通話は通常の会話よりも聞き取りにくいため、マイクに向かって普段よりも大きめな声ではっきりと話すことを心がけましょう。

また画面ばかり見てしまうと、目線が下に向いてしまいがちです。カメラの位置を目線の高さに調節しておくと、相手としっかり目が合います。

【記事まとめ】面接でのマナーを押さえて、自分の魅力を最大限に
伝えよう

面接のマナーは、あなたの誠実さや社会人としての資質を伝える大切な要素です。基本を押さえてしっかり練習しておけば、自信を持って自分の魅力を伝えられます。受付や入退室、対面またはオンライン面接での振る舞いまで一つひとつを見られていると考えましょう。丁寧さを心がけて念入りに準備し、面接本番に臨んでください。