革靴のお手入れ方法をステップ別に解説!頻度や必要なセットも紹介

革靴のお手入れ方法をステップ別に解説!
頻度や必要なセットも紹介

社会人はもちろん、就活生も履く機会の多い革靴ですが、汚れたり傷んだりしていると相手からの印象がダウンしてしまう恐れがあります。逆に手入れが行き届いていれば、好印象を与えられるでしょう。また、身だしなみが整っていれば、面接などにも自信を持って臨めるはず。

そこで本記事では、革靴のお手入れ方法や必要な道具、日々の手軽なケア方法の他、革靴にまつわるQ&Aなどを紹介します。

そもそも革靴のお手入れは必要?

革靴をお手入れせずに履いていると、靴の油分・水分が減少し、乾燥していきます。この乾燥が進むと光沢や色が落ちたり、ひどい場合はひび割れしたりする可能性が高くなります。革靴を長く履き続けるため、また傷などを隠して美しい見た目を引き出すためにも、定期的なお手入れは必要です。

お手入れは専門店に依頼することもできますが、それなりの費用が掛かります。例えば就活中の学生であれば、スーツ代や面接会場への交通費などにもお金が必要なので、予算によっては頻繁にプロに頼むのが難しいケースも少なくないでしょう。

そんな時は、靴磨き用のアイテムをそろえて、自分の好きなタイミングで、何回でもお手入れできるようにしておくことをおすすめします。

革靴のお手入れをする最適な頻度は?

革靴のお手入れは、大体1カ月に1度はした方がいいといわれています。何足の靴を持っているかにもよりますが、10回履いたら1回行うといったイメージです。

なお、過剰に手入れしてしまうのも、革に負担が掛かる可能性があるので注意が必要です。少な過ぎず、多過ぎず、適切な頻度で行うようにしましょう。

革靴のお手入れに必要な道具

革靴のお手入れをする際には、以下のアイテムがあるといいでしょう。

  • クリーニングブラシ … 靴のほこりを払う時に使用するブラシ
  • クリーナー … 靴の汚れを落とすアイテム
  • シューズクロス … クリーナーなどを靴の広範囲に塗りたい時に使用する布
  • シューズクリーム … 靴に光沢を与えるクリーム
  • クリームブラシ … 必要な箇所にピンポイントでクリームを塗りたい時に使うブラシ
  • ポリッシングブラシ … クリームを革に浸透させるための仕上げ用ブラシ
  • グローブ … 手にかぶせて使う仕上げ用のクロス
  • 防水スプレー … 水分や油分などが浸透するのを防ぐスプレー
  • シューキーパー … 靴の型崩れ防止などの効果があるアイテム。 中でも木製のものはシューツリーとも呼ばれ、湿気を吸収する

なお「選ぶのが大変そう」という方は、必要な道具が一通りそろった、お手入れセットを購入するのもおすすめです。

革靴のお手入れ方法を紹介

革靴のお手入れ方法を紹介

自宅で革靴をお手入れする方法について、ステップごとに詳しく解説します。正しいやり方で行い、美しい状態をキープしましょう。

【ステップ1】クリーニングブラシでほこりを落とす

まずはクリーニングブラシを使って靴の全体をブラッシングして、ほこりや砂を落とします。毛足が長くて適度な柔らかさの、馬毛などのブラシを使用すると、汚れをかき出しやすくおすすめです。かかとからつま先、そして甲の部分はしわに合わせて横向きに、ほうき掛けをするイメージで行いましょう。

なおこの時にシューキーパーを使うと、しわが伸びてブラッシングがしやすいです。この後の工程にある、クリーナーやクリームを使う時も、細部まで塗りやすくなり便利です。シューキーパーがない場合は片方の手を丸めて、靴の甲に向けてギュッと入れてブラッシングをするといいでしょう。

【ステップ2】クリーナーを付けたシューズクロスで拭いて汚れを落とす

ブラッシングが終わったら、靴専用のクリーナーとシューズクロスを使って、ブラシで落ちなかった汚れや古くなったクリームを取り除いていきます。

手順は、シューズクロスを人さし指と中指に巻き付けて、クリーナーを適量載せます。小さな円を描くようにして、力を入れ過ぎないようにしながら、まずは部分的な汚れを落とします。その後、靴全体に満遍なく塗り込んでいきます。3周くらいするといいでしょう。

なお、革の素材によっては色落ちしたりしみになったりする場合があるので、最初は目立たない部分で試してから使用することをおすすめします。

【ステップ3】シューズクリームを塗り込む

次にシューズクリームを塗りこむことで、靴に光沢を与えます。この過程では先ほど紹介したシューズクロスより、小回りの利くクリームブラシを使うのがおすすめです。傷がある場所など、細かい部分にもクリームを塗りこみやすいためです。

シューズクリームの色は基本的に黒や茶色など、靴の色に近い、または少し薄いものを選ぶと、補色効果も期待できます。クリームの量は、片足でおおよそ米粒3~4粒程度です。意外と少なく感じるかもしれませんが、多過ぎると革に良くないので、ブラシの先端に少し付ける程度で問題ありません。力を入れ過ぎないように注意しつつ、ムラができないように少しずつ塗っていきましょう。クルクルと小さな円を描くようにするのがおすすめです。

【ステップ4】ポリッシングブラシでシューズクリームをなじませる

次に、ポリッシングブラシでシューズクリームをさらになじませていきます。余分なクリームを取り除きつつ、成分を革に浸透させやすくする効果が期待できます。

ポリッシングブラシは、豚毛など毛先が硬くてコシがあるものを使うと、クリームがなじみやすいです。ブラシを掛け終わった時には、全体につやが生まれるでしょう。

【ステップ5】グローブなどで仕上げ磨きをする

専用のグローブを使って靴を拭くと、さらに美しい光沢が出ます。グローブの面全体を使用し、細かい部分は中で指を立てるようにして磨くときれいに磨けます。グローブがなければ、シューズクロスでも代用可能です。

【ステップ6】防水スプレーを掛ける

最後に仕上げとして、防水スプレーを靴に吹き掛けます。水分から靴を守ってくれるようになるので雨の日も安心なのはもちろん、油分や汚れが付きにくくなる効果も期待できます。

なお防水スプレーには可燃性の成分が含まれているため、使う時はストーブやたばこなどの火気を避けて、屋外など喚起の良いところで行いましょう。

日々の簡単なお手入れ方法は?

日々の簡単なお手入れ方法は?

前述したお手入れの他に、革靴を履いた後の毎日のケアも大切です。ここでは日々の簡単なお手入れ方法を紹介します。

帰宅したら軽くブラッシングをする

靴の表面にほこりなどの汚れが蓄積すると、革の油分が吸い取られてしまい劣化につながるので注意が必要です。そこで、革靴を履いて帰宅したら、短時間でいいので靴の表面をブラッシングして、汚れを取り除きましょう。ブラシは先ほどのお手入れでも紹介したように、馬毛のものがいいでしょう。

シューキーパーを入れておくのがおすすめ

私たちは1日あたり、コップ1杯分の汗をかくといわれており、1日履いた革靴をそのままにすると、汗の影響で傷んでしまう可能性があります。そこでブラッシングが終わったら、湿気を吸収する木製のシューキーパーを入れて保管するのがおすすめです。

シューキーパーには靴の形を整える役割もあるので、履きじわやつま先の反り返り、ひび割れを抑える効果も期待できます。大事な革靴を長持ちさせるために、なるべく手に入れておきたいアイテムといえるでしょう。

革靴にまつわるQ&A

革靴を初めて買った場合、どう扱えばいいのか分からず、さまざまな疑問が浮かぶことでしょう。そこで本項目では、革靴にまつわるQ&Aを紹介します。

お手入れセットはどこで買うのがおすすめ?

革靴のお手入れ用アイテムやスターターセットは、スーツや靴の販売店・百貨店・バラエティーショップ・100円均一ショップやインターネットショップなどで購入できます。より満足度の高い仕上がりや効率を考えると、専門メーカーの本格的なアイテムを購入するのがおすすめです。

革靴を長持ちさせるにはどうすればいい?

先ほど述べたように、1日履いた革靴は、思った以上に汗で湿っています。そのまま翌日も履いてしまうと、靴の寿命を縮める原因となり得ます。ですからシューキーパーを入れた上で、1~2日程度休ませるのがベターです。毎日連続して革靴を履く必要がある場合は、3足程度は持っておき、ローテーションさせられると安心でしょう。

革靴が雨でぬれてしまったらどうすればいい?

革靴は水に弱いので、ぬれたままだとしみや型崩れを招きます。雨が降った日など、水分がついてしまった時には、すぐに乾いた布で拭いてください。

かなりぬれてしまったという時は、新聞紙などを詰めて靴の中に入った水分を吸収させましょう。数時間ごとに様子を見て、新聞紙が湿っていたら新しいものに取り換えてください。ある程度水気が取れたらシューキーパーを入れるなどして形を整え、直射日光の当たらない、風通しの良い場所で干します。完全に乾いたら、シューズクリームを塗りましょう。

革靴を履く時に気を付けた方がいいことは?

革靴はデリケートなため、丁寧に使用することが大切です。特に靴を履く時は、靴べらを使うとかかと部分が傷みにくくなります。自宅で使えるロングタイプの他、携帯用のコンパクトなものもあるので、外出先で靴を脱ぐ予定がある日はかばんに忍ばせておくのがおすすめです。

新品の革靴を初めて履く時にするべきことはある?

新品の靴であっても、店頭に並んでいる間に革の乾燥が進んでいる可能性があります。購入した革靴を初めて履く時には、シューズクリームで水分と油分を補給し、仕上げに防水スプレーをしておくと安心でしょう。

長期間履かない革靴の保管方法は?

就職活動が一段落したタイミングなど、長い間革靴を履かないという場合は、玄関に出しっぱなしにしたり、汚れのついたまましまったりするのは避けましょう。クリーナーやクリームでお手入れをしてから、げた箱に入れるといいでしょう。

その際、靴の形崩れや湿気を防ぐために、シューキーパーを入れて保管するのがおすすめです。乾燥剤を一緒に入れるのも、カビ予防に効果的です。

革靴をしっかり手入れして就活に臨もう

革靴は、ブラシやクリームなどを使って、定期的にお手入れすることが大切。専用のアイテムは、スーツ・靴を販売している店などで購入が可能です。適切なケアを行えば、革靴の劣化を防ぎ、長く愛用できます。

また社会人にとって、身だしなみは重要なマナーといえます。就活中の方であれば、靴のお手入れをきちんと行うことで第一印象がアップし、内定へと一歩近づけるはずです。手入れの行き届いた革靴を履いて、自信を持って説明会や面接に挑みましょう。