1day/短期/長期でどう違う?インターンシップのチェックポイント

いまや6割を超える企業が実施していると言われており、本格的な就職活動前のマストイベントと化している「インターンシップ」。ただ、ひと言にインターンシップといっても、その形態はさまざまです。そこで1day、短期、長期と、期間別に分け、それぞれの傾向や気をつけるべきポイントなどをインターンシップ経験者の先輩たちに聞いてみました!


たくさんの会社を見たいなら「1day」!

1dayのインターンシップは、文字通り1日で完結するタイプ。厳密には、朝から夕方までの半日、もっとタイトな場合だと、3?6時間程度で終わるものがあります。
形式は企業によってさまざまですが、会社・業界についての説明のみ、業務を理解するためのグループワークや、会社説明+グループワークというパターンがメイン。社員との座談会を行う企業もあるようです。
専用エントリーシートやグループワークなどによる選考がある企業や、申込むだけで参加できる企業など、参加条件はさまざま。インターンシップ自体が採用選考の過程のひとつとなっている企業も少なくありません。

先輩インタビュー 川口 祐樹さん(社会人1年目/広告系)

多くの業種・企業に触れることができる

僕がよく参加していたのは、3時間程度で終了するインターンシップでした。一番多かった形式はグループワーク。6人ほどで一組となり、ひとつの議題について話し合い、結論をプレゼンする、というものでした。
一日で完結するため、多くの業種・企業に触れることができるのは、ひとつメリットだと思います。また、僕は専攻が理系で、学生時代にグループセッションをする機会がほとんどなく、就職活動に不安があったのですが、インターンシップでのグループワークで練習できたのがとてもよかったです。リーダー、書記、タイムキーパーなど、グループの中で役割があると思うのですが、自分が何の役に適しているか、どんなふうに意見を展開していけばいいのかを学ぶことができました。


お礼のメールは送ったほうが◎

マストではありませんが、インターンシップ終了後に、お世話になった人事担当の社員の方にはお礼のメールを送った方がいいと思います。というのも、後々それが自分のためになることがあるから。
僕の場合は、人材系の企業を多く受けていたせいもありますが、とても話しやすく、フランクな社員さんが多かったですね。お礼メールでつながりができたことによって、その企業とはまったく関係ない就活の悩みなども聞いていただけました。


基本はスーツで臨もう!

アパレル業界のような個性やセンスが問われる業界は別として、「服装は自由です」などの案内がある場合でも、基本はスーツを着ていくことをオススメします。というのも、一度、案内の通りに、ポロシャツとチノパンの私服で行ったら、自分以外の学生が全員スーツだった、ということがありました。幸い、社員の方から変な目で見られることはありませんでしたが、一部の学生に嫌味を言われて、不快な思いをしました。そういうこともあるので、僕はスーツでの参加をオススメします。

夏期の方が、難易度が上がる「短期」

2日?1週間弱程度の短い期間で開催されるタイプ。こちらも、形式は企業によってさまざま。企業・業界説明やセミナーと、グループワークでの企画立案やプレゼンテーションなどを行う場合が多いようです。また、職場や工場の見学を行い、実際の業務についてみっちりと学び、職場の雰囲気を感じることができる体験型のインターンシップを設けている企業もあります。
参加にあたっては、専用エントリーシートとWEBテスト、面接による選考を行う企業が多いようです。冬期よりも夏期に開催されるインターンシップの方が、難易度が高いと言われており、数回にわたる選考など、採用試験並みの選考を行う企業も少なくありません。

先輩インタビュー 岡本 佳奈美さん(大学3年生/金融系志望)

自分が目指すべき軸を発見できた!

3日間の短期インターンシップに参加しました。目指している業界についてより深い知識を身につけることができ、とても有意義な時間をすごせたと思っています。私は自分が本当にやりたいことがわからず、どんなふうに就職活動を展開していけばいいのか、イマイチよく見えていない部分がありました。でも、インターンシップに参加し、企業について深く触れることで、自分が目指す軸を定めることができました。
また、グループワークを通して、初対面の相手との接し方など、社会人に必要なコミュニケーションスキルを学べたとも思います。普段、まったく知らない人たちと話し合う機会なんてほとんどありませんから、良い経験になりました。


インターンシップの「選考」に受かるための対策が必要

インターンシップの選考に受かるための対策をしっかりとやっておく必要があります。私は一度、インターンシップ選考の面接中に、頭が真っ白になったことがあって、「親友はいますか?」「親友は普段、あなたのことをどう評していますか?」など、答えを用意していない質問をされてパニックになってしまいました。自分なりに多少は面接の準備をしていたつもりですが、そういった想定外の質問にも対応できるような対策が必要だったなと、反省しました。大学のキャリアセンターでも面接の練習ができるので、一度行ってみるのもいいかもしれません。


スーツでの参加が基本

業界によるかもしれませんが、スーツが原則です。夏に開催される場合でも、企業側から「クールビズスタイルでお越しください」などの指定がない場合は、男性はしっかりとネクタイを締めてスーツで行った方がいいと思います。私はスカートスタイルで参加していました。

「長期」は年単位で参加するケースもアリ

1週間?数週間から、2?3か月、半年?1年に及ぶかなり長期のものまで、タイプはさまざま。半年以上になると、ほぼアルバイトのような感じで、実際に賃金をもらって働くこともあります。また、先輩や知り合いのツテを利用して参加する、非公開(クローズド)のインターンシップもあるようです。
採用とは関係ないパターンと、採用選考の過程のひとつに設定されていて、内定に直結するパターンがあります。
拘束期間が長くなるため、スケジュールの管理が重要。大学1?2年生など、就職活動に本腰を入れる前に参加するのが良いでしょう。参加には、エントリーシートや面接による選考、面談がほぼ必須となります。

先輩インタビュー 竹内 健太朗さん(大学3年生/自動車メーカー志望)

“社会人の実態”を知ることができた

僕は3カ月間のインターンシップに参加したのですが、社会人の仕事ぶりを間近で見ることができたのはとても貴重な体験でした。みなさんが実際どんなスケジュールで一日動いていて、どんなマインドで仕事をしているのか……など、“社会人の実態”って、学生にはなかなか見えてこない部分だと思うんです。たとえば、「タイムスケジュールを立てるのが基本」「会議室を使うときは予約して、使用時間には制限がある」「仕事相手にメールを送るときには、『お世話になっております』という枕詞が必要」など、社会人には当たり前でも、学生にはそうじゃないことがたくさんあります。それを実際に社会に出る前に見て学ぶことができ、自分が働くイメージがつきやすくなりました。
また、一緒に参加していた学生と仲良くなり、情報交換や悩み相談をできる人脈が増えたことも、良かったポイントです。


スケジューリングが重要!

僕が行ったインターンシップは毎日出社義務があるものではなく、その週によって出社する日や日数が異なっていたので、スケジュールの管理が大変でした。大学の講義や研究も並行して行わなければならない学生もいると思うので、ほかのこととバッティングしないように、しっかりとスケジューリングできる能力が必要になってくると思います。また、長期でのインターンシップを考えているのであれば、1年生、2年生のときに行っておくなど、余裕を持って長いスパンで就職活動計画を立てた方がいいと思います。実際僕も、2年生のときに参加しました。


会話のタネになりそうなアイテムを身につけると◎

ケースバイケースだと思いますが、僕の場合は長期にわたってオフィスですごすことになったので、スーツが必須でした。これは長期に限ったことではありませんが、ちょっとインパクトのあるネクタイを締めるのが、個人的にはオススメ。僕はいつも大学の校章入りのネクタイを付けて就活しているんですけど、「これって校章? どこの大学?」「そんなネクタイがあるんだ?」など、社員の方や学生から声をかけていただくことが多いです。もちろん、社会人としてのマナーを逸脱しないレベルのものに限りますが、会話の取っかかりの道具として有効なものを、目に見えやすいところに身につけておくとコニュニケーションが広がるのでオススメです!

期間によってそれぞれの良さがあるインターンシップ。経験者の皆さんの意見を参考に、取り組んでみるのはいかがでしょうか? 服装については、期間にかかわらずスーツが基本のようなので、事前準備をお忘れなく!

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