自宅で受験できるオンライン面接が増えています。しかし慣れないことなので「相手から自分がどう見られているか」を客観視するのは難しい部分も。そこで「オンライン面接時の身だしなみ」や「話し方や目線」をどう意識すれば相手に好印象を与えられるかをご紹介します。

リモートだからといってカジュアルはNG。対面の面接と同じ服装・身だしなみで臨みましょう。
たとえ自宅からの面接だったとしても、採用選考であることに変わりありません。マナーとして、対面の面接と同じ服装にしましょう。したがって基本はスーツ。「平服」と指示された場合はオフィスカジュアルを着ます。
具体的なイメージが湧きにくい場合は、その会社のオンライン説明会に登場する社員の方の服装や身だしなみに注目しましょう。説明会で話す社員は若手で歳が近い場合が多く、外見の参考になります。

オンライン面接でも清潔感が大事。襟元が汚れていたり、シャツにシワがあるとだらしない印象を与えてしまいます。
また、髪の色は業界や業種にもよりますが、最近あまりこだわらない傾向があり、少し明るい程度なら問題ない場合が多くなってきています。
気を付けたいのは「背景」と「ライティング」。なるべく背景は汚れや傷が目立たない白壁を選び、ポスターやカレンダー、洗濯物など余計な情報が画面に入らないようにしましょう。
また、ライティングで気を付けたいのが自然光です。自室で行う場合、左右のどちらかに窓があって自然光が入るケースが多いですが、顔に陰影ができてしまう場合があります。カーテンやブラインドを閉じて部屋の明かりをつけるか、カメラの前にライトを置いて顔が明るく見えるように調整しましょう。
オンライン面接では「Zoom」を使われることが多いですが、「Zoom」は自分の写り方を確認できるので、事前にチェックしておきましょう。

話すときは、内容の順番とスピードが大事。また「目線」はオンラインならではの部分が大きく、事前練習が必要です。
質問に対しては「結論→理由→具体例」という話の型で答えましょう。面接官としては「相手が何を言いたいのか」を先に掴める方がありがたいし、話の型に合わせて答えが来ることで安心して聞くことができます。話す時間は1分程度が目安です。
話すスピードは、通信ラグが発生し聞き取りにくくなる状況に備えて、最初はゆっくり話します。問題ないようなら、相手の話すスピードに合わせていくと、リズムとテンポが生まれて会話が噛み合い、良い雰囲気になっていきます。
早口で喋るのは、「用意した答えを言っている」ように見られ、あまり興味を抱いてもらえなくなることも。用意した答えを言う時ほど、しっかりと自分の言葉として伝えられるように、感情を込めてゆっくり話しましょう。

オンライン面接の最大のポイントは、ズバリ「カメラ目線の使い分け」です。対面の場合は相手の目を見ながら話すことができますが、オンライン面接は、カメラレンズとモニターの相手の顔の位置がズレるため、なかなか「目が合う」ことがありません。
これを逆手に取り、「絶対にこれは伝えたい」というポイントでカメラ目線にすると、相手と"目を合わせる"ことができ、印象度がかなり違ってきます。テレビのニュースキャスターの「目線の使い分け」を参考にして練習しましょう。
目線を下げて考えるのはOKですが、目線を上げるのは「覚えてきたことを思い返している」ように見える場合があり、印象があまりよくないので注意しましょう。また、画面を見ながら座っていると、つい猫背になりがちです。姿勢を正すことを常に意識して面接に臨みましょう。
採用担当の方々は口を揃えて、「学生の方から挨拶してくれると、元気で爽やかな良いイメージを持つ」と言います。挨拶を自分から言うか言わないかで、相手に与える印象が変わってくるのです。
面接開始時には「おはようございます」「こんにちは」「よろしくお願いします」と自分から挨拶をし、終了時にも「本日はありがとうございました」「お忙しいなか、ありがとうございました」とお礼を言いましょう。
また、通信の終了は電話と同様、相手が切るのを確認してからこちらも終了しましょう。

オンライン面接を受ける際は、なるべく雑音のない部屋で行い、相手も自分も集中できる環境を作りましょう。
周りの雑音や余計な視覚情報は、面接官の集中を阻害する要因になるので、極力なくしましょう。キーボードのタイプ音もマイクで拾われて相手に不快感を与えてしまうので、メモを取る許可をいただいてから、なるべく筆記で取ります。ただし、メモに夢中で会話が途切れないように注意しましょう。

普段パソコンを無線Wi-Fiで繋いでいる場合は、大事なところで通信が切れたり、タイムラグが発生しないように、有線LANケーブルに切り替えることをおすすめします。面接当日は、5分前までにすべての準備を終わらせてカメラの前で待機しましょう。
パソコンでオンライン面接を受けている間でも、不測の事態に備えて、手元にスマホ(マナーモード)を用意しておきましょう。通信が切れるなどトラブルが起きた場合は、相手の会社に電話をして事情を伝えます。復旧に時間がかかりバタバタしてしまうようなら、電話で相手に一報を入れて指示を仰ぐ方が望ましいでしょう。
求められていることは、オンラインもリアルも同じ。面接官はあなた自身のことを理解しようと思い、話しかけてくれます。その、「私のことを理解しようと思ってくれる相手の気持ち」に答えることが大事です。
面接では「正解」が求められているのではありません。「あなた自身がどんな人間かを伝えること」が求められています。自分のことを理解してもらえるような服装、身だしなみ、話し方、目線で臨みましょう。
監修:瀧本博史さん
キャリコンリンク合同会社代表。年間約2000件の職業相談を行なっている現役のキャリアコンサルタント。国家資格2級キャリアコンサルティング技能士(熟練者資格)、産業カウンセラー、米国NLP協会認定NLPトレーナー。著書に「オンライン就活は面接が9割」
https://careerconsultantlink.com/

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