お手入れ&保管はこれでOK! スーツのメンテナンス術

スーツは、着こなしも大事ですが、日々パリッとした印象を与えるためには、メンテナンスが欠かせません。正しくお手入れできればスーツを長持ちさせることにもつながります。これを機に、正しいメンテナンス術を学びましょう!


スーツのメンテナンス法

メンテナンスに必要なアイテムは?

ブラシ
ホコリや汚れを取り除くのに日々活躍します。スーツ用には、化学繊維でできたものより、天然の豚毛や馬毛のものがオススメ。AOKIでも購入可能です。
専用ハンガー
ジャケットやパンツは、クリーニング店でもらう針金ハンガーなどではなく、専用ハンガーを購入しましょう。ジャケット用は肩の部分が肉厚な木製ハンガーが最適。
霧吹き
スーツにシワができた時に湿気を与えるのに使います。ホームセンターや100円ショップで売っているもので構いません。
スチームアイロン
霧吹きでとれないシワがついてしまった時やパンツのセンタープレスをつけるのに使います。テカリ防止のため、必ず当て布をしましょう。

保管する前にブラッシングしよう!

スーツのメンテナンスで基本となるのが、着用後のブラッシング。スーツの素材は天然のウールなので、呼吸しています。ホコリや汚れがついたままで放っておくと、生地の回復力が遅れ、シワになってしまい、結果としてもちが悪くなってしまいます。

01
まず、前身頃からブラッシング。上から下へ繊維にそってかけ、なでる程度に軽くかけます。ホコリやフケが最もつきやすい肩は念入りに行い、ラペル部分は写真のように裏に手を当てながらブラシをかけます。
02
衿をめくった返り線の部分も意外にホコリや汚れがたまりやすい部分です。上衿側は自然に立てた状態で、ラペル側は手を添えて返り線の上を、下に向かってなでるようにブラシをかけます。
03
後ろ見頃も同じように、上から下へ繊維にそってなでるようにブラシをかけます。

シワがついてしまった時の対処法は?

シワがついてしまったら…
ヒジやヒザの部分は、動きが出るだけにシワもできやすいものです。しかし、その日のうちについた軽いものなら、霧吹きで湿気を与えて自然乾燥すれば、繊維の復元力できれいになります。
それでもとれないシワには…
折り目がくっきりついてしまった、なかなかとれないシワには、スチームアイロンを。そのまま直にかけるのではなく、浮かせてスチームを当てておけば、乾いた時にはシワが伸びているはずです。

上手に保管して、いつまでも長持ち!

スーツは1日着用したら、2日休ませるのが理想です。そして、保管する場合は、シワが自然に伸びるようにし、型崩れを防ぐことが大切です。それぞれ専用のハンガーを利用しましょう。

ジャケット
ジャケットの肩の部分にフィットする肉厚なハンガーにかけ、型崩れしないようにしましょう。プラスチック製より木製のほうが吸湿性があるのでオススメです。
パンツ
パンツをかけるときは、クリップの付いた専用のハンガーに裾を上にして吊るしましょう。重みで自然にヒザについたシワも取れてきます。
クリーニング後は…
シーズンが終わって、クリーニングに出し終えた後は、スーツ購入時にもらう不織布のガーメントバッグに入れて保管し、月に一度は風を通します。クリーニング店でもらうビニールのままだと通気性が悪いのでNGです。

シャツのメンテナンス法

洗濯機でシャツを洗うだけだと、いつのまにか衿やカフスがうっすら黒ずんだり、脇の下が黄ばんだりしてきます。洗濯前にひと手間かけるだけで、白さをキープできます。

衿ぐりやカフスの「皮脂汚れ」の落とし方
衿ぐりやカフスにつく黒ずみの正体は皮脂汚れ。襟や袖口をぬるま湯にひたし、洗濯用固形石けんを直接汚れにこすりつけた後、洗濯ブラシや歯ブラシでこすり、すすいでから洗濯機で丸洗いしましょう。
脇につく「汗ジミ」の落とし方
脇の黄ばみの正体は汗ジミ。汗ジミ用の部分洗い洗剤を塗り込み、洗面器などで30~1時間ほど放置した後、通常の洗濯機での水洗いしましょう。

ネクタイのメンテナンス法

保管方法は?
ネクタイハンガーもありますが、ひっかけた部分がシワになりやすいので、写真のように丸めて収納するのがオススメ。社会人になって何本か増えてきたら、仕切りボックスを利用すると便利です。
たるんできたと感じたら?
大剣の裏側にあるカンヌキの内側にループ状の糸があります。これを「たるみ糸」と言い、ネクタイの縦糸を調節している役目を果たしています。たるんでいると感じたら、少し引っ張って生地をならすと型崩れが直ります。

いろいろと覚えるべきことの多いメンテナンス術ですが、習慣にしてしまえば、さほど難しいことはありません。社会人になってからも役立つ知識なので、この機会に覚えておきましょう。

監修:岡本章吾さん
S-style代表/イメージスタイリスト/一般社団法人日本スーツ大学教授。ファッションだけでなく、内面からも輝いて欲しいという思いの基、男性イメージスタイリストとして活動。魅力を引き出す専属スタイリングをはじめ、スーツ着こなしセミナーなど、セミナー講師としても活躍中。


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