革靴が雨でぬれたときはどうする?正しいお手入れやケアの方法を解説
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革靴(ビジネスシューズ)は水ぬれに弱く、雨の日にそのまま履くと靴の寿命が短くなることがあります。
では、急な雨でぬれてしまった場合はどのようにケアすればいいのでしょうか。
本記事では、ぬれてしまった革靴の対処法と、事前にできる雨対策について詳しく解説しています。
雨の日でも革靴を美しい状態で長持ちさせるために、ぜひ参考にしてください。
雨の日に起こる革靴のトラブルとお手入れの方法
革靴がぬれると、どのようなトラブルが発生するのでしょうか。
革靴が雨でぬれた場合に起こるトラブルと、適切なケアの方法について解説します。
銀浮き(水ぶくれ)ができた場合
雨でぬれた革靴が水を含んでしまい、ボコボコとした見た目の水ぶくれができることを銀浮きと呼びます。
銀浮きの原因は、革の通気性や吸水性の偏りにより水分が不均一に乾き、革表面の成分が浮き出すことです。
クリームやワックスの塗りすぎによっても起こります。
銀浮きができてしまった場合は、ティッシュペーパーやキッチンペーパーを水でぬらして、水ぶくれの部分に貼り付けてください。
そのまま3~5時間放置します。
皮の表面のボコボコが落ち着いてきたら、ドライヤーの温風と冷風を30cm離れた位置から交互に当てて乾燥させましょう。
塩吹きができた場合
ぬれて乾いた後の革靴に、白い粉のようなものが付着している状態を塩吹きと呼びます。
靴の内側に蓄積していた汗が、雨でぬれたことにより外側に押し出されるのが原因です。
押し出された汗は、乾燥により革靴の表面で結晶化します。
塩吹きができてしまった場合は、汗シミや脂シミを落とせる革靴用のクリーナーで除去してください。
力を入れすぎないようにして、革靴全体を拭きます。
時間が経過してまた塩が吹くようであれば、布をぬらして全体を拭きましょう。
塩が吹かなくなるまで、クリーナーと水拭きを繰り返します。
カビが生えた場合
革靴の表面や内側、縫い目に白っぽい点々が見える場合、それはカビが生えているサインです。
カビは湿度や温度が高い環境で、ホコリや汚れを栄養にして繁殖します。
特に、雨でぬれた革靴を乾かさずに風通しの悪い場所に保管すると、カビが生えやすくなります。
カビが生えた場合は、まず乾いた布でカビを拭き取ってください。
その後にカビ取り用のクリーナーや、アルコール除菌スプレーで拭き取ります。
革靴によってはアルコールで色落ちする可能性があるので、目立たない部分で試してから行いましょう。
型が崩れてしまった場合
雨の日に革靴を履くと、乾燥する過程で皮が伸びることがあります。
ぬれた状態のまま履き続けてしまうことが、型崩れの原因です。
革靴の型崩れを直すためには、シューキーパーを使用してください。
シューキーパーで形を整えながらクリームで保湿すると、徐々に型崩れが改善していきます。
雨染みができた場合
ぬれた革靴を乾かしたときに色ムラのようなシミが発生している状態を、雨染みと呼びます。
革靴表面の汚れによる乾きムラが、雨染みができる原因です。
ぬれた状態で革靴を放置すると、雨染みができやすくなります。
雨染みができてしまった場合は、ぬれたタオルで革靴に水分を含ませてください。
シミ専用のリムーバーで磨くと、雨染みの輪郭がぼやけて目立たなくなります。
シミを除去した後は、革靴の内部までしっかりと乾燥させましょう。
雨で革靴がぬれてしまった場合にすぐできる対処法
トラブルが発生する原因となるので、雨で革靴がぬれたときに革靴を放置するのは厳禁です。
革靴がぬれてしまった場合に、すぐ実施してほしい対処法について解説します。
タオルや布で優しく水分を拭き取る
革靴が雨でぬれてしまった場合は、できるだけ早く水分を拭き取ってください。
ぬれたままの状態が長時間続くと、シミやヒビ割れ、型崩れが発生する原因になります。
ゴシゴシ力を入れて拭くのは、皮が傷んでしまうおそれがあるので厳禁です。
水滴はこすらずに、タオルや布で押さえつけるようにして優しく拭き取ります。
靴の中の湿気を取る
革靴の表面を拭いたら、次に靴内部の湿気を取り除きます。
まず、新聞紙を小さく丸めてつま先までしっかり詰めましょう。
中敷きが取り外せるタイプの場合は外して別に乾かすと効果的です。
また、乾きやすくするためにぬれた靴ひもも外しておきましょう。
革靴が多くの水分を含むと、新聞紙はすぐにぬれてしまいます。
湿った新聞紙はこまめに新しいものに交換しましょう。
風通しがよい場所で乾かす
革靴を乾かすときは、直射日光を当てるのは避けましょう。
直射日光に当てると革が硬くなったり、ひび割れや色あせの原因になったりすることがあります。
風通しのよい場所で一日陰干しにしてください。
乾かす際に革靴のつま先部分を浮かせると、靴底までしっかりと乾かすことができます。
乾いたらクリームを塗る
革靴が中までしっかり乾いたら、シワやヒビ割れを予防するために、革靴用のクリームで保湿します。
ぬれると油分が抜けてしまうので、靴と同系色のクリームを選んで全体に薄く塗りこみましょう。
乾燥した靴には、指でクリームを塗りこむのがおすすめです。
体温によって、保湿剤が浸透しやすくなります。
豚毛のブラシでクリームをなじませたら、乾いた布で余分なクリームを拭きましょう。
ワックスを塗る
クリームを塗って革靴に栄養を与えたら、ワックスを散布して表面に膜を作りましょう。
ワックスには雨を弾く効果があるので、革靴がぬれてしまったときにシミができるのを予防できます。
ワックスも指で塗るのが基本です。
細かい部分まで塗り広げたら、布に水を染み込ませてから磨いてください。
水を含ませることでワックスが乳化するので、磨きやすくなります。
輝きも増すので、ピカピカの仕上がりになります。
雨で革靴がぬれてしまった場合にやってはいけない行動

雨にぬれてしまった革靴は、ダメージを受けやすいデリケートな状態です。
ぬれた革靴に対して、やってはいけない行動を解説します。
ドライヤーで一気に乾燥させる
ぬれた革靴にドライヤーの温風を強モードで当てて、短時間で乾かそうとするのは間違いです。
革は熱に弱いので、縮んだり型崩れが発生したりする可能性があります。
さらに乾燥後は表面がごわごわになり、履き心地も見た目も悪くなってしまうので絶対にやめましょう。
どうしてもドライヤーを使いたい場合は、革靴から十分に離した状態で、温風と冷風を交互に当てて乾かすようにしてください。
靴底を床面につけたまま放置する
革靴の靴底を床につけたまま乾かすと、カビが繁殖おそれがあります。
湿気が靴にこもってしまうので、雑菌のにおいも発生しやすいです。
つま先部分を浮かせるだけでカビやにおいのリスクが回避できるので、革靴を乾かすときは、つま先の下に板を設置して靴底まで乾きやすい状態にしておきましょう。
直射日光に当てて乾かす
紫外線の影響で革がひび割れる可能性があるため、直射日光に当てて乾かすのは避けましょう。
ドライヤーと同じで、急な乾燥による型崩れやヒビ割れのリスクも高まります。
革靴を外で乾燥させる場合は、太陽光が当たらない場所を選びましょう。
雨の日に革靴を履く場合の対策
雨の日にどうしても革靴しか用意できない場合は、事前にケアをしておくことで、水ぬれのトラブルを最小限に抑えることが可能です。
雨に有効な対策について解説します。
防水スプレーをかける
出かける日が雨予報の場合は、前日か遅くとも出かける1時間前までに防水スプレーをしておきましょう。
防水スプレーには水や汚れを弾く効果があるため、小雨程度であれば革靴を水ぬれから守ることができます。
ただし、防水スプレーをかけても革靴が完全防水になるわけではありません。
スプレー後は乾燥させる時間が必要なため、出かける直前に使用しても十分な効果は得られません。
また、土砂降りや長時間の雨では水が染み込む可能性があることも覚えておきましょう。
雨に強い靴を用意する
普段履いている革靴では雨にぬれてしまう場合、防水機能のある靴を用意すると、足元のぬれによるストレスを軽減できます。
雨の中を長時間歩く場合は、レインシューズやレインブーツを選ぶのがおすすめです。
仕事で革靴が必要な場合は、移動中はレインシューズを履き、革靴は防水のシューズケースに入れて持ち運ぶと安心です。
靴底にオイルかクリームを塗る
革靴のソールがぬれるのを防ぎたいなら、ミンクオイルかデリケートクリームを塗り込んでおきましょう。
乾燥した状態だと、ぬれた路面の水分を吸収しやすくなってしまいます。
塗る量が多いと革が柔らかくなりすぎて靴底の減りが早くなってしまうため、薄く塗り込むことがポイントです。
塗りムラを防ぐため、事前に靴底の汚れを除去しておきましょう。
シューズカバーを利用する
急な雨でもその場で防水製のシューズカバーを装着すれば、革靴がぬれてしまうことを防げます。
足首まで覆うタイプを選べば、スーツの裾部分も雨や泥はねから守ることが可能です。
使わないときは小さく畳めるので、持ち歩きに不便はありません。
履き心地にもそこまで違和感はありませんが、選ぶデザインによっては見た目が気になる場合もあります。
目立ちたくない場合は、革靴に近い色か、透明のタイプを選びましょう。
革靴に使用する防水スプレーについて
革靴の雨対策には、防水スプレーがおすすめです。
防水スプレーの選び方や使い方、注意点について解説します。
防水スプレーの選び方
防水スプレーにはフッ素系とシリコン系がありますが、革靴に使えるのはフッ素系の防水スプレーです。
シリコン系の防水スプレーは、シミになるので革靴には使用できません。
フッ素系の防水スプレーははっ水効果が高く通気性が良好で、油や汚れも弾くことができますが、摩擦に弱いため塗り直しが必要です。
雨の日対策として革靴に使用する場合は、毎回事前に塗り直し、乾燥させることをおすすめします。
スエードやヌバックに使えますが、エナメルや一部の特殊素材には使用することができません。
持続性もシリコン系なら長持ちしますが、フッ素系はやや短い傾向があります。
防水スプレーの使い方
防水スプレーは、革靴から30cm程度離して、全体にまんべんなくかけるのが効果的な使い方です。
至近距離からかけてしまうと一点にスプレーが集中し、シミになってしまう場合があるので注意してください。
遠くからムラなくかけるのがポイントです。
防水スプレーをしっかり吹きかけた後は、乾燥するまで放置します。
乾ききったのを確認できたら、重ねて吹きかけましょう。
2~3回繰り返すと、防水効果をさらにアップさせることができます。
防水スプレーの注意点
防水スプレーを使うときは必ずマスクを着用し、吸い込まないように注意してください。
スプレーに含まれるフッ素樹脂を大量に吸引すると、呼吸困難を引き起こす危険があります。
使用は屋外や風通しのよい場所で行いましょう。
屋内や狭い空間では危険です。また、防水スプレーにはガスが含まれているため、火の近くでは絶対に使用しないでください。
さらに、スプレーは靴の外側だけに使用します。
内側や靴底にかけると通気性が悪くなり、靴の中が蒸れてカビやにおいの原因になります。
靴底がコーティングされて滑りやすくなる危険もあるため注意が必要です。
白くなってしまった場合の対処法
防水スプレーを近距離からかけたり、大量にかけたりすると、革靴の一部分が白くなってしまう場合があります。
成分が結晶化しただけなので、靴にはダメージがありません。
布に防水スプレーを吹きつけて、白くなった部分に優しくなじませるのが対処法です。
同じ成分をつけると成分が溶けるので、簡単に除去できます。
ただし、メーカーによっては落ちない場合もあるので、取扱説明書の指示に従って対処しましょう。
雨の日に履けるビジネスシューズの選び方

革靴は雨に弱いため、雨の日に履けるビジネスシューズを用意しておくことも一つの手段です。
雨の日におすすめなビジネスシューズの選び方を解説します。
靴底にラバーソールを使用している
正しくメンテナンスすればレザーソールの革靴も雨の日に履けますが、ラバーソールの靴であれば靴底から水が染み込まず、快適に過ごせます。
ラバーソールには、英国発祥のダイナイトソールや、無骨なデザインのビムラムソールがおすすめです。
どちらも一流ブランドのシューズに採用されており、信頼性が高いのが特徴です。
また、ラバーソールはグリップ力が高く、雨の日の路面でも滑りにくい上、クッション性も兼ね備えています。
雨の日でも革靴を履きたい方や、長時間歩く営業職の方には、ラバーソールのビジネスシューズが特におすすめです。
機能素材を使用している
雨の日に履くビジネスシューズは、天然皮革の内側に、ゴアテックスファブリクスのような機能素材を使用しているものがベストです。
天然皮革は水蒸気を通すので、足の中の蒸れを解消してくれます。
ゴアテックスファブリクスは水滴を通さず、蒸気だけを逃す性能を持っているため、雨の日に最適な素材です。
防水透湿機能を持つ素材はほかにもあります。
雨用のビジネスシューズを選ぶときは、使用されている機能素材に注目してみましょう。
長時間なら完全防水
駅までの距離が遠くて歩く時間が長く、長時間の雨に備えたい場合は、完全防水のビジネスシューズを選びましょう。
防水シューズの素材はPVC(ポリ塩化ビニール)といった合皮や化学繊維のものが主流です。
防水性には優れていますが、通気性が悪いため蒸れやすいという欠点があります。
見た目も合皮っぽさがあり、履き心地もよくありません。
しかし近年では、本革でありながら防水性能を備えたビジネスシューズも登場しています。
防水性とデザイン性を両立しているため、通勤時でもストレスなく快適に履くことができます。
さらに、柔らかい履き心地でありながら高い防水性を持つモデルもラインナップされています。
短時間ならはっ水・防水加工
駅から会社までの距離が近く、短時間の雨に備えることが目的なら、靴の表面だけにはっ水や防水加工が施されたビジネスシューズが最適です。
表面の水を弾く性能を持っているので、雨の日だけでなく、晴れの日も快適さを損なわずに、普通のビジネスシューズの感覚で毎日履くことができます。
まとめ
今回は、革靴が雨にぬれてしまった場合のケア方法や、雨の日に出かける前の対策について解説しました。
ぬれた状態で放置すると革靴は傷みやすく、寿命も短くなります。
しかし、適切なケアを施せば元の状態に近づけることが可能です。
どうしても雨の日に革靴を履く場合は、事前の対策が重要です。
オイルやクリーム、防水スプレーなどの雨対策グッズを活用して、大切な革靴をしっかり守りましょう。
毎日のちょっとした手入れで、革靴は長く快適に履き続けることができます。
ぜひ、今日から雨対策を実践してみてください。


