履歴書の学歴はどこから書くべき?新卒必見の正しい書き方ガイド

履歴書の学歴はどこから書くべき?新卒必見の
正しい書き方ガイド

「履歴書って学歴はどこから書けばいいの?」「正しい書き方が分からない」と悩む新卒者は少なくありません。学歴欄は、あなたのこれまでの歩みを採用担当者に知らせる大切なポイントです。

本記事では、履歴書の学歴欄の基本から新卒ならではの注意点まで、わかりやすく解説します。
正しい書き方を把握し、採用担当者に好印象を与えましょう。

【新卒向け】履歴書の学歴欄の基本的な書き方

履歴書の学歴欄は以下の書き方が一般的です。

(例)履歴書の書き方

履歴書の学歴欄のチェックポイント
・新卒の場合は「中学校卒業」から記入する
・大学在学中は「卒業見込み」と記入する
・西暦・和暦を統一し、古い順から記入する
・学校名や学部は省略せず正式名称で記入する
・職歴には「なし」と記入する
・最下部に「以上」と記入する

文字の大きさはできるだけ揃え、読みやすさを意識して記入しましょう。
また、学歴・職歴欄が同じ履歴書では、1行目の中央に「学歴」と記載し、次の行から年月や学校名を書きます。

履歴書の学歴はいつから書き始めるべき?

新卒者の履歴書では、社会的な学歴の区切りである「中学校卒業」から記入するのが一般的です。
学校名は省略せず、正式名称を記載しましょう。なお就職活動においては、今現在通っている学校に「在学中」という表現は使いません。
「令和××年3月 ○○大学△△学部 卒業見込み」とするのが正しい書き方です。

入学・卒業年月の記入は西暦・和暦を統一しよう

入学・卒業年は西暦(20XX年など数字で表記すること)・和暦(令和○○年と元号で表記すること)のどちらかに統一し、和暦の場合はH/Rなどと略さず記入しましょう。

また、平成と令和が切り替わった2019年の書き方は以下のようになるため、注意が必要です。
・2019年1月1日~4月30日まで→平成31年
・2019年5月1日以降→令和元年

【具体的な記入例】
平成31年3月 ○○高等学校 卒業
平成31年4月 ○○大学 △△学部 入学
令和元年9月 令和2年9月までアメリカ合衆国□□大学に交換留学

以下の入学年・卒業年早見表を参考にしてください。

入学年・卒業年早見表

※2026年4大卒より作成
※留年や浪人などのケースは未想定です

学校名や学部は省略せず正式名称で書こう

略式の書き方である「高校」は用いず、必ず「○○高等学校」と記入しましょう。
また、「都道府県立」「国立」「附属」「私立」などの学校区分や学部・学科・コースも、正式名称を記載します。入学・卒業で同じ学校名が続く場合も「同上」と略すことなく、すべて正式名称で書いてください。
多くの学校は、公式HPの「学校概要」や「学校紹介」から正式名称が確認可能なため、履歴書の作成前にチェックしておくことをおすすめします。

職歴には「なし」と記載しよう

アルバイトやインターンシップは、職歴に含まれません。
ただし学歴以降を空欄にすると、「記入漏れ」と「職歴なし」のどちらなのか、採用担当者を悩ませる可能性があります。職歴欄には「なし」と記入し、新卒であることが一目で伝わるようにしましょう。
なお、学歴と職歴の欄が分けられていない履歴書では、どちらの欄も自分で設けます。
先に学歴を記載し、最終学歴の後を1行開けて、職歴欄に「なし」と記入してください。

最後に右寄せで「以上」と記入しよう

最下部右端に「以上」と記入することで、書類を読む相手に「必要な情報はここまでである」と示します。履歴書作成における基本的なルールのひとつなので、書き漏らさないよう注意が必要です。

ケース別の学歴欄の記入方法と注意点

ケース別の学歴欄の記入方法と注意点

ここでは、学歴欄記入の注意点とポイントをケース別に紹介します。

高等学校卒業(高卒)の場合

最終学歴が高校卒業の場合は、中学校卒業から順に記載していき、「○○高等学校卒業」で書き終えます。

浪人した場合/留年した場合

履歴書の学歴欄に、浪人や留年の旨を記載する必要はありません。入学年と卒業年を正確に記載しておけば、採用担当者は理解してくれます。
ただし面接時には、留年・浪人などの理由を確認される可能性があるため、きちんと説明できるよう準備しておくことが大切です。

中退した場合

中退した場合は「中途退学」、中退予定の場合は「中途退学予定」と省略せずに記載します。

同じ行もしくは改行後に、以下のような理由を簡潔に記入しましょう。
・経済的事情
・家族の介護
・病気療養
「○○大学 △△学部 中途退学」などに続いて、「■■により」「××のため」と記します。

留学した場合

履歴書の学歴欄には、1年以上の留学のみ記載しましょう。
1年未満の留学は学歴と見なされにくいため、自己PR欄などで活かすといいかもしれません。

留学の種類は大きく分けて「正規留学」と「交換留学」の2つがあり、それぞれ履歴書への書き方が異なります。
正規留学は、「留学先の国名、学校名、専攻」などを、入学・卒業に分けて記載します。
交換留学は、「留学期間と留学先の国名、学校名」を、留学開始の年月の項目を作成して記載しましょう。

休学した場合

休学した場合は、休学期間を記載した下の欄に、理由を次のように簡単に記入します。
・病気療養のため◯年休学(現在は完治)
・一身上の都合により○年間休学
・○年間のワーキングホリデーに参加
・海外インターンに参加

面接では休学理由をより詳しく確認される可能性があるため、答えられるよう準備を整えておきましょう。

転校・転入・編入した場合

中学・高校の転校の場合は、転校前の学校の「入学」の次行に、「年・月・転校後の学校名 学科名 転入学」と記載します。
なお、大学の場合は「年・月・編入した大学名 学部名 学科名 編入学」と記入します。
「転入学」ではなく「編入学」となるため、注意してください。

採用担当者が履歴書の学歴欄でチェックするポイント

採用担当者が履歴書の学歴欄でチェックするポイント

採用担当者は、履歴書の学歴欄で主に以下2つのポイントをチェックしています。
・社会人としての基礎スキル
・受けてきた教育の中身

まず、元号や学校名などの記載の正確さや誤字脱字の有無を通して、社会人としての基本的なマナーが備わっているかを見ています。
また、専門知識を必要とする企業の場合、即戦力となりうる人材か否かを、学歴からチェックするケースもあります。これは、高校・大学はカリキュラムや方針、学習内容が学校ごとに大きく異なるためです。

新卒が悩む履歴書の書き方に関するよくある質問

ここでは、新卒が履歴書作成時に悩みがちな質問をまとめました。

予備校/ダブルスクールは学歴に記載する?

履歴書の学歴欄には、学位を取得できる学校を記入するのが基本です。
予備校や塾、ダブルスクールは正規の教育機関ではないので記載の必要はありませんが、専門学校は学歴欄に記載しましょう。

中退など書きにくい学歴も履歴書に書くべき?書かないとどうなる?

本来伝えるべき情報を記載しないと学歴詐称となるリスクがあるため、中退などもしっかり書くべきです。大学を中退したのに「卒業」と書くのはもちろんNGですが、知られたくないからと伝えにくい情報を伏せ、大学入学の事実を書かないのも良くありません。
就職活動中は、学歴証明書の提出を求められるケースも少なくないことから、記載の虚偽が発覚する可能性は十分にあります。面接中や入社後に判明すると問題になる恐れもあるため、就職活動には誠実に臨み、事実を包み隠さず伝えましょう。

誤字や脱字がある場合、修正テープや修正ペンを使ってもよい?

履歴書の記載をミスしてしまった場合に、修正テープや修正ペンを使うのは基本的にNGです。
誤字脱字に気づいた際には、手間がかかっても新しい履歴書に書き直すことで、丁寧さと誠意が伝わります。
企業から「手書き」の指示がないのであれば、パソコンで作成すると、ミスによる書き直しが不要になり調整もしやすくなるでしょう。

【記事まとめ】履歴書の学歴欄の書き方をマスターしよう

履歴書の正確かつ丁寧な記入は、企業へのアピールとなります。
学歴欄は自分の学びの歩みを表すだけでなく、社会人としてのマナーを示すポイントにつながるため、しっかりと記入しましょう。

正しい履歴書の学歴欄の書き方をマスターし、自信をもって就職活動に臨みましょう。

深澤絢さん

監修:深澤絢さん

国家資格キャリアコンサルタント・1級キャリアコンサルティング技能士。
企業にて18年間にわたり、採用・教育・人事制度構築など経営に直結した人材開発に従事した後、独立。
現在は企業における社員のキャリア開発に携わるかたわら、これまでの経験から企業がどんな学生を欲しがるか、活躍し続ける社員に共通することは何かを分析し、各種セミナーや大学での講座などで就活生にポイントを伝授し続けている。学生面接4万人以上、就職相談2万人以上の実績あり。