
メンズスーツ着用時の正しいボタンの留め方とは?種類別のマナーも解説
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スーツのボタンには、ビジネスマナーやTPOとして正しいとされる留め方があるのをご存じですか?今回はスーツ着用時ボタンの留め方について、徹底解説します。ボタンの留め方の基本マナーを中心に、スーツの種類別、シーン別と細かくご紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
目次
スーツのボタンに関する基本マナー

まずはスーツのボタンの留め方に関する、基本マナーを確認しておきましょう。普段や座る時のボタンの留め方などの違いを解説します。
【基本】アンボタンマナーを守る
ジャケットやベストを着用する際に共通して「アンボタンマナー」があり、一番下のボタンを留めないのが決まりです。スーツの一番下のボタンは装飾として付けられているもので、実用的には使用しません。
スーツのシルエットが崩れたり、余分なシワとなってしまったりと見た目にもデメリットな点が出てくるでしょう。基本的なアンボタンマナーを守り、スーツやベストを美しく着こなしてみてください。
【着席時】ジャケットのボタンはすべて外す
着席時は、スーツのジャケットのボタンはすべて外すのが一般的です。座った時にスーツのボタンを留めたままにすると、生地が引っ張られて形が崩れたり、余分な締め付けで苦しかったりするため外しておくとよいでしょう。
ただし、取引先との会議など大切な場面では、気になるようであればボタンを留めたままでも問題ありません。状況に合わせて柔軟に対応してみてください。
【その他】ボタンを留める
ジャケット着用時は、原則すべてのシーンでアンボタンマナーを守るとスマートな着こなしになります。ビジネスや冠婚葬祭など大切な場面で一番下のボタンを外すルールは広く知られているため、マナーに沿った着こなしがスマートな装いに見えるでしょう。
なお、アンボタンマナーはスーツを美しく着こなすためのマナーであり、体調が優れない時やラフな場面ではボタンをすべて外しても問題ありません。ジャケットのボタンの基本的なマナーを踏まえつつ、TPOを考慮した着こなしをしましょう。
【種類別】ボタンの留め方とマナー

スーツはシングル・ダブル・スリーピースといくつか種類があり、各アイテムで着こなし方が細かく違うのをご存じですか?ここではスーツの種類別に、ボタンの留め方やマナーを解説します。
シングルスーツ
シングルスーツはボタンが1列に配列されているデザインのジャケットで、ビジネスから冠婚葬祭まで幅広く着用されています。シングルスーツでボタンが複数ある場合は基本的なマナーに沿い、一番下のボタンを外して着用しましょう。
ボタンが1つのみのジャケットはフォーマルな礼服に多く、原則留めておくのがマナーです。段返り3ボタンは一番上のボタンも装飾として付けられているため、真ん中のボタンのみ留めるのが一般的といえるでしょう。
シングルスーツのボタンの留め方
- 1ボタン……すべて留める
- 2・3ボタン……一番下を外す
- 段返り3ボタン……真ん中のみ留める
ダブルスーツ
ダブルスーツとはボタンが2列に配列されたデザインで、4つまたは6つボタンが主流です。向かって右側のボタンは装飾としての役割があり、実用的には使用しません。4つボタン・6つボタンともに基本的には一番下のボタンを外すのが一般的です。
ダブルスーツはシングルよりもシルエットが崩れにくく、中2つともボタンを留めたり、下1つ掛けといって一番下のみ留めておしゃれを楽しむこともできます。
ダブルスーツのボタンの留め方
- 4つボタン……一番下を外す
- 6つボタン……一番下を外すor中2つどちらも留める
- 共通……下1つ掛け
スリーピーススーツ
スリーピースとは、ジャケット・ベスト・パンツの3点が揃っているスーツです。基本的に、スリーピースを着用する際はジャケットのボタンをすべて外すことで着ぶくれや生地のよれを防ぎつつ、スタイリッシュに着こなすことができます。
一方、フォーマル度が高いシチュエーションでは立つ際にボタンを留めることがあるため、ボタンの留め方は状況に合わせて対応しましょう。
ベストのボタンの留め方
ベストもジャケットと同様に、一番下のボタンを外すアンボタンマナーに沿って着用します。ボタンが2列に並んだタイプのベストの場合も、基本的に一番下のボタンのみ外すようにしてみてください。ダブルスーツと同じく、向かって右側のボタンは飾りの意味合いがあります。
【シーン別】ボタンの留め方とマナー

ここではよくあるシーン別に、ボタンの留め方とマナーを詳しく解説します。ビジネスや冠婚葬祭などスーツを着用する機会が多い場面をピックアップしたので、確認しておきましょう。
ビジネスシーン
ビジネスシーンでは、ジャケットやベストの一番下のボタンを外すアンボタンマナーを守り、座る時はすべて外すのがスマートな着こなしとなります。ただし、重要なビジネスシーンですべてのボタンを外すことに抵抗がある場合は、柔軟に対応しても問題ありません。
ビジネスシーンでは清潔感や好印象が大切となるため、シーンに合わせて美しく着こなしましょう。先にご紹介したようにスーツのデザインによって少しずつ留め方を変えることもできるので、基本マナーを踏まえつつおしゃれを楽しんでみてください。
結婚式や葬儀
結婚式や葬儀で着用する礼服のボタンの留め方も、ビジネスシーンと同じくようにアンボタンマナーが適用されます。冠婚葬祭ではスリーピースを着用する方も多いので、ジャケットのボタンはすべて外し、ベストは一番下のボタンのみ外すようにしましょう。
就職活動での面接時
例外として、就職活動では座る時もジャケットのボタンを留めた方がよいとする考えがあります。着席時にボタンを外すとカジュアルに見え、真面目さに欠けると判断される場合があるため、念のため対策しておくと安心です。
就職活動もビジネスシーンの一部ですが、学生の人柄やTPOを見る目的もあることを考え、好印象を与えられるよう柔軟に対応してみてください。
ジャケット着用時のボタンの留め方をコーデ例と併せてご紹介

ジャケット着用時のボタンの留め方を、スーツの種類別のコーデ例と併せてご紹介します。実際にスーツを着用する際のイメージができるので、ぜひ参考にしてみてください。
シングルスーツ

ビジネスシーンで人気の、シングルスーツを着用したコーデ例です。2つボタンが並んだうちの下1つを外し、ジャケットのシルエットを崩さないスマートな装いに。体のシルエットに合わせてサイズを選ぶとすっきりとした見た目になり、洗練された印象のスーツスタイルになるためぜひ参考にしてみてください。
ダブルスーツ

シックなカラーで落ち着いた雰囲気を演出できる、ダブルスーツスタイルです。ダブルスーツはもともとフォーマルな場面で着用する機会が多かったアイテムで、重厚感や上品な印象を与えます。ジャケット着用時はボタンを1つ外して、ダブルスーツジャケットの美しさが引き立つよう着こなしてみましょう。
スリーピーススーツ

ジャケット・ベスト・パンツのセットアップが特徴のスリーピーススーツです。シンプルな色味で全身を統一し、個性的なネクタイをワンポイントとしてプラスすると、落ち着いた雰囲気の中にも重すぎないおしゃれなスタイルになります。
スリーピーススーツを着用する際はジャケットのボタンをすべて外し、ベストはアンボタンマナーを踏まえて1つ外してみてください。
オフィスカジュアル

オフィスカジュアルは、普段のスーツよりも少しカジュアルダウンしたきれいめな服装を選ぶと好印象です。オフィスカジュアルスタイルは仕事をしやすいよう、ジャケットのボタンをすべて外しても問題ありません。急な外出や来客の際にはジャケットのボタンをしっかりと留めて、すぐに対応しておくとよいでしょう。
スーツのボタンのマナーに関するQ&A

ジャケットの袖口のボタンの留め方にマナーはある?
ジャケットの袖口のボタンは装飾の意味合いが強く、留め方に明確な決まりはありません。腕まくりしやすいようにといった機能面での役割もあると考えられていますが、既製のスーツの場合は開けることができないデザインになっていることが多く、一般的には実用性がないといえます。
一方で、オーダースーツ等は実際に開閉できる本切羽(ほんせっぱ)であることが多く、その場合は開けている方もいます。スーツのデザインに個性を出したり、袖口を美しく見せたりと工夫がされているので、袖口のボタンのさりげないおしゃれにも注目してスーツの種類を選んでみてください。
アンボタンマナーは必ず守らなければいけない?
アンボタンマナーは必ず守らなければいけないわけではありませんが、基本的にはルールに沿った着こなしをすると洗練された印象になります。特にビジネスシーンや冠婚葬祭などフォーマルな場面では、相手に好印象を与える装いであるかを考えることも大切です。
アンボタンマナーは男性のジャケットスタイルで広く知られているマナーであるため、体調といった特別な理由がなければ、美しい着こなしをキープしておくのが望ましいでしょう。
男性と女性でボタンの留め方に違いはある?
女性向けのジャケットは、基本的にすべてのボタンを留めるのが一般的です。女性用のジャケットは男性よりも着丈が短い場合が多く、あらかじめボタンをすべて留める前提で作られたアイテムが充実しています。
近年ではメンズライクで着丈が長めのジャケットもあり、その場合は一番下のボタンを外しても問題ありません。女性もスーツのシルエットを崩さず美しく着こなすことが大切なので、柔軟に対応しておしゃれを楽しみましょう。
スーツのボタンに関するマナーを知ってジャケットを着こなそう

スーツやベストのボタンの留め方には、アンボタンマナーをはじめとして細やかな決まりがあります。いずれもスーツを美しく着るためのマナーなので、ポイントを知っておくと洗練された印象になるでしょう。
今回ご紹介したスーツのボタンの留め方に関するマナーを踏まえて、ビジネスや冠婚葬祭でスマートに着こなしてみてください。
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